命を扱う責任感を胸に、誇りを持ってブランド豚を育てています。
静岡県三島市は、豊かな自然と歴史が自慢の街。富士山の伏流水がいたるところで湧き出て街中を流れるため、古くから“水の都”とも呼ばれてきました。箱根山麓に位置するこの美しい街で、箱根swineは50年以上にわたり代々養豚業を営んでいます。
【3代目、がんばってます!】
現代表である3代目はもともと家業を継ぐつもりはなく、大学卒業後ITベンチャー企業に就職。しかし4年後、不景気と豚の病気が重なり家業がピンチであることを知り、悩んだ末に養豚業を継ぐことを決意しました。もちろん農業の知識も経験もゼロだった3代目は単身渡米、1年半かけて大学でアグリビジネスを、現地の養豚企業で実践を学び帰国しました。
この時実感したのは、アメリカの養豚企業は農場の数値管理などのマネジメントに非常に力を入れているということ。この経験と自身の4年間の企業戦士としての経験を活かし、養豚歴40年以上の父と共にオリジナル・ブランド豚“箱根山麓豚”を丹精込めて飼育しています。
そんな3代目の趣味は料理と読書と旅行。特に、コロナ禍をきっかけにはまったという料理の腕前はなかなかのもので、時間のある時にはイタリアン・フレンチ・スパイスカレーなどの夕食を家族にふるまうことも。さらに、自身が育てた豚の魅力を最大限に引き出したいとの思いから、調理法や調理器具にもこだわりながら、おいしい豚肉料理の探求を重ねています。
【生産性アップの取り組み】
2021年には大規模な設備投資を行い、離乳&子豚舎を新設。現在母豚160頭、総頭数2,000頭の農場です。設備も充実したタイミングで養豚コンサルタントと契約し、更なる生産性の向上を図っています。
また月の成績(出産した豚の数・産まれた子豚の数・体重)をデータベース化したり、月次レポートにまとめたりすることで指標を明確にし、以降の生産活動に役立てています。
※2022年10月27日更新
【箱根山麓豚】
育てているのは3種類の豚を掛け合わせた三元豚の一種である箱根山麓豚。異なる種を交配させて誕生した子は両親の良い性質を引き継ぎ、非常に肉質の良い高品質な豚となります。また、天然育ちのトウモロコシ、大豆粕など厳選した飼料に微量の海草粉末や木酢液をブレンドしたこだわりのエサを与えることで、豚肉特有の臭みが抑えられ、甘味が際立つ柔らかな肉質になります。水はもちろん、箱根山麓の清らかな地下水を使用。この地の素晴らしい恩恵をたっぷり受けて、健やかに育つブランド豚です。
【銘柄豚生産者としてのプライド】
現在、箱根山麓豚の生産者は当農場ともう一軒のみ。大規模化よりも、つねに高いクオリティを維持することを大切にしています。高品質な豚をコンスタントに出荷し続ける組織になることが、ブランド価値の向上にもつながると考えています。
地元の精肉店やスーパー、旅館などに卸しているため、消費者の方の声を直接聞くことはあまりありません。しかし豚肉を買ってくれた知人がおいしいと声を届けてくれることがあり、とても嬉しくありがたく、やりがいにつながっています。
【快適な環境づくり】
豚はとてもデリケートな動物です。もちろん言葉は話せないため、エサの食べ方や普段の過ごし方、寝相などをじっくり観察しながら換気をしたり温度を調節したり。私たちの仕事は、いわば「豚さんの家政婦」のようなものです。時には外部コンサルタントの力を借りながら、豚にとって快適な環境を整えていきます。難しいこともたくさんありますが、改善がうまくいき豚が応えてくれて農場成績が上がったときは、大きな達成感を感じることができます。
【手間ひまかけます!】
愛情を込めて飼育するとは、どれだけ手間をかけて豚と対話しながら仕事をしているかということ。人間が楽をするためだけの効率化は行いません。もちろん生産性の改善や出荷頭数の増大は常に目指しながらも、自分たちができる範囲で、あえて手間と時間をかけて一頭一頭を大切に育て上げます。命を扱う責任感、調理してくださる方や食してくださる方への責任感を胸に、養豚業を営んでいます。
小規模だからこそ、日々の努力は結果に直接繋がります。こんな私たちの想いに共感してくださる方のご応募をお待ちしています!
【求める人材】
動物が好きであれば、経験は問いません。当農場は少人数の家族経営です。だからこそ、会話によるコミュニケーションを大切にし、お互いに「ありがとう」を言い合える関係性を構築していくことを目標としています。働いていただく方の人生のプラスになる職場でありたいと思っています。
仕事は基本的にOJTで覚えていただきます。養豚未経験の社員と一緒に試行錯誤しながら作ったマニュアルもありますので、養豚に興味のある方なら安心してご応募ください。慣れてくれば、ある程度の裁量権を持って仕事に取り組んでいただきます。
【ワークライフバランスも充実】
自然豊かな三島市は東京まで新幹線で1時間、横浜までなら45分。ワーケーションの場としても近年移住定住の注目が高まる街です。首都圏へのアクセスが良いだけでなく、伊豆や熱海などの温泉観光地も近く、休暇の過ごし方は多彩です。
数年前に結婚し子供も産まれた代表は、家族との時間を大事にしています。それは社員に対しても同じ思い。仕事に慣れて、うまく段取りを組んで作業できるようになれば定時前にあがることもよくあるため、プライベートの時間も大切にしてくださいね!