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露地野菜

露地野菜とは

概要(業種の基本情報)

野外の畑で栽培した野菜の事を「露地野菜」と言います。ビニールハウスなどで保護・管理をしないため、日中と夜間の寒暖差や風雨などにさらされますが、日光など自然の恵みを存分に受けながら生産を行うことができます。 露地野菜で代表的なものでは、キャベツ、ダイコン、ハクサイ、レタス等の寒さに強く、霜の被害を受けにくいものがあります。キュウリやトマト、ナスやピーマンなども露地での栽培は可能ですが、高温を好み霜の被害にあうと枯死してしまうため、露地栽培できる期間は限られます。

生産物例

野菜の流通経路で最も多いのは市場を経由するもので、8割以上を占めますが、近年、市場流通経路は低下傾向にあります。 それに引き替え、最近増えている「契約販売」はスーパー等の小売店とあらかじめ販売する量や品目・価格を決め、生産・出荷するものです。出荷先や価格が決まっているため、生産者にとっては安定した経営が可能になります。他にも道の駅や無人直売所、インターネットショッピングなど、独自に販売ルートを拡大している生産者も増えています。

露地野菜の年間スケジュール(例)

作形や品種により異なります。

露地野菜の1日の仕事の流れ(例)

06:30~07:00 起床、朝食
07:00~07:30 出勤
07:30~08:50 朝礼、作業準備
08:50~12:00 農作業、収穫、一般管理
12:00~13:00 昼食
13:00~17:30 農作業、選別、出荷など
17:30~18:00 夕礼、片づけ、日誌の記入
18:00~19:00 退社、買い物
19:00~21:30 夕食など
21:30~22:00 入浴
22:00~06:30 就寝

露地野菜にはこんな仕事がある

仕事の種類

育苗

発芽したばかりの苗は病害虫や雨や風などの気候変動に弱いので、十分に育たない事があります。そこで播種後~ある程度苗が生長するまで、温室やビニールハウス等で管理することを育苗といいます。

マルチング

畝に直接ポリエチレンフィルム等で覆いをすることをマルチングといいます。土の乾燥を防ぎ、地温の上昇、雑草の抑制などに効果があります。ポリエチレンフィルムの色によっても使用目的や効果が変わってきます。

植え付け

育苗し、ある程度育った苗を実際に畑に植える作業を植え付けと言います。デリケートな苗を扱うので気を使う大変な作業ですが、植え付け機などを用い作業の効率化・省力化を図ります。

間引き

畑に種をまき、発芽後に行わなければならない作業の一つです。発芽した苗同士の間隔が狭いと養水分を奪い合ってしまうだけでなく、日照不足などで生育不良をおこしてしまいます。そこで苗同士の間隔が近いものは成長不良の苗を抜きます。これを間引きといいます。

収穫

収穫は気温が低い早朝~午前中に行った方がよいとされています。その後の袋詰めなどといった野菜の出荷調整は日の当たらない涼しい場所で行います。中には「予冷」といって出荷をする前に野菜を急冷させることで鮮度を保つ処理もあります。

露地野菜の仕事のやりがい・働く魅力

四季を感じながら旬の野菜を栽培

露地野菜は作付品目によって1年間のうちに何度も収穫作業があります。四季を感じながら旬の野菜を収穫できるのも、露地野菜を生産している人にしか得られない喜びです。ただ、雨や風など天気の影響を受けやすいので、その状況に合わせた臨機応変な対応が必要となります。

栽培品目が多く、自分の可能性にチャレンジできる

多くの消費者が求めているキャベツやトマトといったメジャーな野菜の栽培だけではなく、近年では少し珍しい野菜も市場に出回るようになってきました。中でも西洋野菜はレストランだけでなく、一般家庭での需要も高まっています。まだメジャーではない野菜はたくさんあるので、あなたの手で生産し、販路の開拓、その野菜が多くの人に知れ渡るようにアピール方法を考えたりと、色んな方面で自分の可能性にチャレンジできます。

新規就農にあたっての初期投資が少ない

果樹や畜産など他に様々な職種がある中で最も初期投資が抑えられるのは露地野菜です。農地、種や肥料、資材や器具などの準備は必要ですが、他の職種に比べて最初の収穫までに数年かかったり、大規模な施設を設立しなければならないといったことはありません。 とはいえ知識や経験が無いゼロからの新規就農はそう簡単ではありません。そんな中、新規就農を目指す方を正社員として迎え入れ、知識や技術を身に付けさせ、将来的には独立までをサポートしてくれる農業法人もあります。

露地野菜のQ&A

どんな人が向いていますか
露地野菜の栽培は計画性がないと成り立ちません。天候の状況や連作障害など様々な課題を考え、計画し、その通りに実行しなければ収量に大きな影響が出てしまいます。
どんなキャリアが積めますか?
まずは生産する野菜の栽培技術を一通り覚えるのが基本です。農業法人などでは栽培している野菜ごとに部門が分かれ、専属でその野菜を担当するといったこともあります。キャリアを積み、ある程度のノウハウを身につけてきたら作付の年間スケジュールや販路拡大の手法を考えていくことで、さらなるステップアップが可能です。
長期休暇はとれますか?
群馬県・長野県で多く見られる高原野菜農家や北海道の露地野菜農家などの場合、雪など天候の都合上、12月~3月頃までは仕事ができないので、その間長期休暇を設けているところもあります。その他の事業体は作付により年間を通して作業があるので、1週間以上の長期休暇を取る事は難しいかもしれません。あくまで事業体により異なるので、事前にしっかりと確認することも大切です。
体力面が心配。女性でもできますか?
基本的に屋外の作業がほとんどですので、真夏の暑さや真冬の寒さにも耐えられる相当な体力が必要になります。しかし女性でも活躍している方さんはたくさんいますし、身体はだんだん慣れていきますので、あとはそれまで持ちこたえられる気力があれば大丈夫です。
未経験でも働けますか?
ほとんどの方が未経験からのスタートなので大丈夫です。販売活動に力を入れている農家さんは、前職で営業・接客販売経験のある方を求めているという声もよく聞きます。また、どうしても不安という方は、毎年群馬県や長野県で行われている「高原野菜の収穫アルバイト」を経験してみるのもよいと思います。

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この記事を書いた人

  • 農業ジョブ 編集部
  • 農業求人情報サイト「農業ジョブ」編集スタッフ。
    仕事の魅力やそこで働く方たちを日々取材しています。

    日本の農業・林業・漁業を盛り上げるべくさまざまな視点から情報を発信中!
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