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農業に就職。知っておきたい労働基準

働くにあたって重要な労働基準。これを知って正しい環境で就農しましょう!

就職する時に、どの業界でも知っておくべきことの1つが「どんな労働基準が適応されているのか?」ということですよね。賃金や労働時間、休日数など…。就労者として、自ら知っておかなければ、不当な労働条件を突きつけられてしまう恐れもあります。それは農業に従事するにしても同じです。 雇用者側がきちんと理解し、遵守することが基本ですし、大抵の企業がしっかりと法律に則った労働基準を適用しています。しかし労働者側としてもしっかりと認識しておき、おかしいと感じたことは指摘したり、そもそも就職先として避けたりするようにしましょう。 また、農業は通例の労働基準と異なる点がありますので、今回紹介する内容をぜひ確認してみてくださいね。

労働基準法内における農業の例外とは

企業に勤める時に、誰もが聞いたことがあるであろう法律が「労働基準法」ですよね。最近では、この法律に基づいて制定された36協定なども耳にしたことがあるかもしれません。雇用者を抱える企業は、この中に定められた労働時間や最低賃金を遵守する必要がありますが、一定の分野において農業・畜産・水産などの事業(以下、農業で統一)が適用除外となっている箇所があるんです。

適用除外となっている要件はズバリ「時間」と「休日」に関してです。
適用内の一般企業と異なる点は以下の図の通りです。

ご覧のように、農業において厳密に言ってしまえば、所定の勤務時間や時間外手当、休日を設ける義務はないとされています。
その理由として、農業は天候や時期によって労働時間や勤務日が大きく左右されるため、とされています。繁忙期であれば早朝から遅くまで勤務する必要がある時もありますし、逆に閑散期には十分に休日がとれることもあります。人々の食生活を支える第一次産業ならではの理由で除外がされているんですね。ただ、農業の中でも林業だけは一般企業同様の基準を設ける必要があるので、林業に就職する際はしっかり確認してみてください。また労働基準法の適用に関しては、勤務する業種によって判断されます。農業であっても、農作物の加工をメインに行う場合は「製造業」になったり、農場に併設するレストランなどで勤務する場合は「飲食業」に区分され、労働基準法の適用対象になりますので、応募時・契約時の業態の確認も必要です。
ここまでの農業の労働基準法における例外を見て、「農業って働き難いかも…」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、ご安心ください!労働環境への関心の高まりを受け、今日では多くの農家が一般企業と同程度、または非常に近しい労働基準を設けています。また、厚生労働省も労働条件の整備を推奨しているため、今後さらに多くの農家にて労働環境は高まっていくと予想されます。

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最低賃金と保険について

各都道府県には最低賃金が設定されています。農業であっても、最低賃金は遵守しなければいけない要件です。
正社員だけでなく、契約社員やパート・アルバイト、外国人技能実習生など雇用の形態に関わらず、すべての労働者に適用されます。最低賃金額については厚生労働省のHPで確認できるので、就職活動中に確認し、応募先の賃金がしっかり満たされているか確かめてください。

最低賃金はしばしば改定されるので、ニュースや地域でのお知らせにも気をつけておきたいですね!

そして働くうえで、賃金と同じくらい気になるのが保険ですよね。
一般的に言われている公的保険とは「労働保険」と「社会保険」の2種類を指します。労働保険の中には「労災保険・雇用保険」が含まれ、社会保険の中には「健康保険・厚生年金」が含まれます。
各保険ごとに、適用要件が異なり、企業の形態によっては加入義務がない場合もありますので、しっかり確認しましょう。

労働保険社会保険
労災保険雇用保険医療保険年金保険
国民健康保険健康保険国民年金厚生年金保険
事業形態個人経営
(労働者常時5人未満)
法人経営
個人経営
(労働者常時5人以上)
個人経営
(労働者常時5人未満)
法人経営
個人経営
(労働者常時5人以上)
個人経営法人経営
個人経営
個人経営法人経営
個人経営
加入義務任意加入
※1
強制加入任意加入強制加入個々人が各自加入※2法人/強制
個人/任意
20~59歳まで個々人が各自加入
※2
法人/強制
個人/任意

※1 一定の危険有害な作業を主として行う事業であって、常時労働者を使用する事業又は経営者が特別加入をしている事業は強制加入です。
※2 職場の健康保険、厚生年金保険に加入していれば加入の必要なし。

上記の公的保険以外にも傷害保険や介護保険に加入している農家もあるので、応募する際には待遇欄を参考にしてみてください。
働く中で起こりうる万が一の事態に備えること、リタイヤ後の生活を考えるうえで保険制度は必要不可欠です。農家の方は、労働者の働きやすい環境整備の一環として導入を検討していただき、求職者の方や、これから農業に携わる方は就職先選びの1つの基準にしてみてくださいね。

農業に就職後の規則

労働時間や給与などを確認し、応募。無事採用され、ようやく農業ができる…となってもご注意! 雇用主は、労働者に対して重要な労働条件を明示したうえで労働契約を結ぶ必要があります。明示されなければいけない事項は以下の通りです。

  1. 労働契約の期間(契約はいつまでか)
  2. 勤務地と業務内容
  3. 勤務時間と休日に関して(始業時間・就業時間、休憩時間、休日・休暇など)
  4. 賃金支払に関して(賃金の決定方法、支払方法や時期など)
  5. 退職時の決まり(解雇の事由を含む、退職に関すること)
  6. 労働契約更新に関する基準(期間の定めのある契約の場合)

これらの事項は、契約時に明示されなければならないので、必ず雇用主に確認してください。

また、農業では農業機械を使用したり、農薬を使用したりと危険の伴う業務がある場合もあります。そのため、雇用主は労働者を雇い入れた場合に、その業務に関する安全または衛生のための教育を行わなければなりません。教育内容は以下の通りです。

  1. 機械・原材料などの危険性・有害性および取扱方法
  2. 安全装置・有害物抑制装置または保護具の性能および取扱方法
  3. 作業手順と作業開始時の点検項目
  4. 業務に関連して発生し得る疾病の原因および予防方法
  5. 整理整頓および清潔の維持
  6. 事故時などにおける応急措置
  7. その他、業務に関する安全または衛生のために必要な事項

以上です。農業に就職したからには、業務で起こり得る事故やけがを防ぐためにもしっかりと教育を受け、防止に努めましょう!

まとめ

農業に就職したい時、契約をする時に求職者が気を付けるべき点は多くあります。「法律で決まっているから当然…」といった安心はせずに、自らの生活は自分自身で守るための最大限の努力が大切です。
また、今日では多くの農家で働く環境が整っています。社会保険だけでなく、一般企業にも劣らない給与や休日も設けている企業も多くあります。これから農業で働きたいと考えている方、農業に関心がなかった方も、ぜひ一度、各農家が整えている待遇に注目してみてください。
そして、契約時には明示されている項目や契約内容をしっかり確認し、自身の環境の理解にも努めましょう。

この記事を書いた人

  • 清水一史
  • 学生時代に北海道でトマト収穫の短期アルバイト経験あり。営業として各地を飛び回ってます!
    好きなこと:お笑い、サウナ