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未経験・無資格から農業に転職できるのか

100年先もなくならない職業=「農業」という理由から、農業は新しい価値をもって注目されています。法人化されている農業生産企業へ転職を考えた場合に、果たして未経験・無資格で面接から採用まで到達することはできるのでしょうか。

農業における“経験”とは何か

そもそも農業生産の現場ではどんな人を経験者と呼ぶのでしょうか。

経験者の定義

農業は野菜などを育てる耕種農業と家畜を扱う畜産農業の2つに大きく分かれます。
農業生産の業界で「私は農業生産職の経験者です!」と胸を張って言えるのは、一般的には1年以上働いたことがある場合。
また、実家が専業個人農家の場合に、家業をよく手伝いながら農家の働き方を家族として間近で見て育った方も経験があると言える場合があります。

よく聞かれる運転免許

耕種農業、畜産農業ともに農業生産現場で活躍する皆さんは、どのような運転免許を持っているのでしょうか。代表的なものをご紹介します。

大型特殊自動車免許

一番メジャーな資格が大型特殊免許です。通称「ダイトク」と呼ばれています。
トラクターや重機を運転できることはもちろんですが、公道を走っていくつかの農場を行き来することもできるようになります。

牽引免許

農耕車牽引免許を持っていると、農場で使う多種多様な機械を牽引することができます。

普通自動車免許(MT)

日本が産んだ農業の味方、それが軽トラ!多くの農業生産現場で軽トラが大活躍しており、マニュアル車が主流です。

普通自動車免許(AT)

こちらは最低限持っておきたい免許です。仕事で使うという以前に、車が運転できないと通勤が難しい場合が多くあります。

フォークリフト作業免許

フォークリフト作業免許は、収穫して軽トラで運ばれてきた農産物を一時保管する倉庫に収容したり、出荷のために迎えにくる大型トラックに積み荷したりする場面で活躍します。
トラクターだけでなくフォークリフトを所有している農家も多く、あると重宝する免許です。

全くの未経験・無資格から農業生産職へ

実は未経験・無資格者が転職しやすい業界

農業生産を行っているほとんどの専業農家・農業生産法人は、未経験者、つまり全くの素人を経験者に育て上げることを前提として人材採用計画を立てています。

日本の農業は世界でもトップクラスの技術と安全品質を誇りますが、農場規模の大小に関わらず、その農場固有の生産技術を仕事の中で身につけさせるOJTにも長けています。
「技術は見て盗め!」といったな職人気質なOJTが行われている業界だと考えている方がいたらそれは間違い。やる気さえあれば本当に参入しやすいのが農業の世界です。

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代表的な耕種農業の求人例
年齢:40歳まで
経験:未経験OK
免許:普通自動車免許(MT必須)
(年齢は長期勤続によるキャリア形成のため若年者等を対象)
当社では現在、更なる規模拡大に向けて正社員を募集しています。
代表やベテランの先輩社員が基礎からしっかりお教えするので、未経験の方でも安心してご応募ください。
多品目の野菜生産に始まり、営業や6次化加工、販売に至るまで、農業経営に必要な実践的な経験を積むことができます!

代表的な畜産農業の求人例
年齢:不問
経験:未経験OK
免許:普通自動車免許(AT限定可)
お任せするのは搾乳や牛舎清掃など、酪農業務全般です。
牛への接し方など、基礎からていねいに教えていきますので酪農未経験の方でもご安心ください。
家族経営のため少人数ですが、その分コミュニケーションが多くアットホームな牧場です。
分からないことや不安なことも相談しやすい環境です。

未経験・無資格の採用。どこを評価するのか?

どんな業界でも採用側が避けたいのは、すぐに辞められてしまう、ということ。(なぜならば採用活動にはコストと労力が必要だから!)

・イメージしている農業と現実の誤差を自分で埋めていってくれるだろうか?
・そのためのモチベーションがあるのだろうか?
・そもそも農業という職業を楽しめるだろうか?

採用側は必ずこれらのことを考えて選考しています。

よくある失敗例としては、田舎でのんびり仕事できる、雄大な自然の中で仕事もプライベートもマイペースに過ごせる、という感覚で転職を希望した場合。
牧歌的なイメージを抱かれがちな業界ですが、当然ビジネスとして取り組んでいるわけで、職業として仕事をする心構えができていないと採用側ははっきり言って困ります。

逆に、農業が全くの素人で経験がなくても、前職で得た経験や成果などPRできるものがあれば、社会人としてきちんと評価してもらえます。

未経験者が面接で聞くべきこと

転職後のミスマッチを防ぐために、未経験の方々は面接や職場体験の時に何を観察して、何を尋ねるべきでしょうか?

1)どのような基準で仕事ぶりが評価されるのか
2)通常の就業時間やシフト制の仕組み
3)農繁期などの年間スケジュール
4)同僚社員の暮らしぶり
5)会社独自の支援制度や手当てがあるのか

社長や農場長の勘で評価されるのか、仕事の質をランクや数字にして評価してくれるのか、もしくは独自の評価制度があるのか、その辺りを聞いてみましょう。
自分が納得できる評価の基準があるかないかだけで、就職したい農場かしたくない農場かを決めてもいいほど大事なのが1だと覚えておいてください。

もし1から5まで全てに納得できる明快な返答が返ってきたら、あなたにとってその農場は新たな職業にする価値がきっとあるでしょう。

まとめ

農業生産を職業としたいかもしれないと思った時に、経験や特殊な免許は一切必要ありません。(普通自動車免許は生活するために必須ですが。)
学校で農業技術を学んでおく必要もありません。

・失敗しないために一番必要なのは、自分が職業として農業生産職を捉えているか確認をしておくこと。
・失敗しないために一番重要なのは、自分が納得できる農場を見つけること。

この2点だけです。
農業界では、最低限この2つが揃っていなければ必ず自分の決断を後悔することになりますし、最低限この2つが揃っていれば勇気を持ってその新たな職場にチャレンジする価値が充分にあります。

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この記事を書いた人

  • 農業ジョブ 編集部
  • 農業求人情報サイト「農業ジョブ」編集スタッフ。
    仕事の魅力やそこで働く方たちを日々取材しています。

    日本の農業・林業・漁業を盛り上げるべくさまざまな視点から情報を発信中!
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