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【漁業で就職活動】基本情報を集めてキャリアプランを作ろう

漁業に就職!基本の「き」をご紹介
こんなはずじゃなかった…!を防ぐキャリアプランの作り方

就職パターンを決めよう

漁業で働くには、漁業協同組合か民間の漁業会社に就職するのが一般的です。将来独立を目指す場合でも、通常は研修を経る流れとなります。

漁業協同組合に就職する

漁業協同組合は漁業者による協同組合です。沿海地区漁協数は1,000組合弱あり、組合員のために販売、購買、信用、共済、指導等の事業を実施しています。漁業協同組合は合併が進み、規模の大きな組織も増えています。業務範囲も多岐に渡ります。

民間の漁業会社に就職する

漁業経営体数 約7万9千経営体のうち、そのほとんどが個人経営体で、会社数は約3千です。漁師になりたい人が目指す就職パターンです。

漁業会社で就職/研修した後、独立する

資格等が必要になるため、未経験から直接漁師になるのは困難です。船舶免許や漁業無線などの資格の他、地域や漁業の種類によっては知事による許可が必要となる場合もあります。また沿岸漁業については一般的に漁業協同組合が漁業権を管理しています。漁業で独立するには、その地域に住所を置き、90〜120日以上漁業に従事するなどの条件をクリアして漁業協同組合の組合員となることことが早道とされています。

漁業の種類を知ろう

漁業種類は場所によって大きく5種類に分類され、それぞれ様々な漁法が用いられています。仕事内容をより具体的にイメージするためにも、まずは代表的な漁業種類と漁法を把握しましょう。

遠洋漁業

世界の海が漁場です。船上生活はおよそ50日から1年におよびます。漁法では、遠洋カツオ一本釣漁、遠洋マグロはえ縄漁、遠洋トロール漁、遠洋イカ釣漁などがあります。

沖合漁業

日本の200海里水域が中心漁場となります。操業日数は獲る魚や漁法の種類によって異なり、日帰りから1ヶ月程度の幅があります。近海カツオ一本釣漁、近海マグロはえ縄漁、沖合底曳き網漁、大中型まき網漁、サンマ棒受け網漁、沖合イカ釣漁などがあります。

沿岸漁業

古くから沿岸部で行われてきた漁業です。様々な漁法があり、獲る魚も多様です。漁業が近いため日帰りが基本となります。定置網漁、まき網漁、小型底曳き網漁、釣り漁、刺網漁、採貝・採藻、タコづぼ漁、沿岸イカ釣漁などがあります。

海面養殖業

需要期に安定的に魚介類を供給します。地域によって魚種に特徴があります。養殖業は日本国内に限らず、研究と技術の革新や進歩がめざましい漁業分野です。一方で新技術導入による設備投資や魚病や赤潮などのリスクがあります。計数管理能力が求められ、市場開発や顧客開拓などの課題もあります。最近では陸上の水槽で養殖する「陸上養殖」もあり、自然の海を汚すことが無く、環境保護につながる新しい方法として世界的に注目されています。海面養殖でも陸上養殖でも、働き方は勤務時間など一般企業と近いイメージですが、不規則な勤務や休日勤務が生じることも多いです。

内水面漁業

河川・池・沼などの淡水における漁業です。また淡水魚などの養殖を「内水面養殖業」と言います。さけ、ます、わかさぎ、あゆ、こい、ふな、うなぎ、どじょう、しじみなど様々な種類がありますが、地域によって魚種に特徴があります。漁業生産に加えて、遊漁をはじめとするレクリエーションも行われています。

魚を知ろう

魚を釣ったり食べたりするのが好きな人でも、消費者から生産者に視点を移して、あらためて魚について調べてみましょう。いつ・どこで・どんな魚が・どんな漁法で獲れるのでしょうか。そして獲った魚はどのようにして消費者に届けられるのでしょうか。魚について深く知ることで、より具体的な仕事のイメージづくりにつながります。

魚種

生産量については、農林水産省が発表している漁業生産統計調査などが参考になるでしょう。各地域の代表的な魚を知るには、全国漁業協同組合連合会が制定している「県の魚」が参考になります。魚種を細かく調べるには、図鑑サイトも役立ちます。投稿式のものと、監修されたものがあります。また各漁業協同組合連合会がサイト上で魚図鑑を載せている場合もあります。

市場流通

針葉樹の素材生産量は約1600万㎥です。針葉樹は成長が早く、まっすぐな材がとれるため、主に建築材として用いられます。針葉樹の素材生産量のうちスギが半分以上を占め、他にはヒノキやマツがあります。同じ樹種の中でも地域により特徴があり、ブランド化されているものもあります。吉野スギ、天竜スギ、尾張ヒノキが日本三大人工美林と言われています。

就職先を選ぼう

未経験者のキャリアプランとして代表的なのは、漁業協同組合や漁業会社への就職です。研修を経て独立するパターンもありますが、ここではまず就職活動のポイントをご案内します。就職先を選ぶ際には、仕事内容や給与以外にもチェックしておくべきポイントがあります。人によって重視するポイントは異なりますが、まずは以下の内容を参考にして自分の判断基準について考えてみましょう。

地域と漁業種類で選ぶ

住みたい地域から選んだり、好きな魚種が特産品となっている地域から選ぶ方法があります。また各都道府県がそれぞれ漁業の就職支援をしているので、自分に合った支援をしてくれる都道府県で探すのも良いでしょう。取り組みたい漁業種類が決まっている場合には、それらが盛んな漁場で探すこともできます。漁業種類によって勤務時間や船上生活期間、チームサイズなどの働き方が異なります。自分に合った働き方のできる漁業種類からも選ぶことができます。

複合事業で選ぶ

消費者に直売したり、自社で加工品を製造して販売している漁業会社もあります。また漁業体験や漁師民泊や漁師レストランなどのサービスを提供している場合もあります。小売販売や観光事業など、生産以外の幅広い分野に興味がある場合には、これら「6次産業化」に取り組んでいる、またはこれから取り組もうとしている漁業会社に就職することも考えられるでしょう。実際に商品を試したり、観光体験をしてみることも重要です。実際に就職すると、他の漁業会社の顧客になることは少なくなる場合があるので、就職活動の段階で積極的に比較体験しておくと、就職後の参考にもなります。

体験で選ぶ

船上での作業や生活は、陸上とは異なる環境です。未経験者の場合は、まずイメージをつかむためにも漁の現場で体験をしたり、就職フェアに参加してみると良いでしょう。海上で危険も伴う漁業では、チームワークが大切となることもあります。体験などでの出会いと直感が、就職の決め手になる場合もあるので、仕事や人に直接触れる機会を積極的に作っていくと良いでしょう。

自分の価値観を知ろう

就職活動は求人者と求職者のマッチングのプロセスです。就職先が自分にマッチするかどうかを判断するためには、就職先だけでなく自分についても知る必要があります。例えばみんなに人気の漁業会社ならば必ずあなたにも最適、ということはありません。一般企業への就職活動者が行う「自己分析」は漁業でも有効です。「こんなはずじゃなかった」とマッチングに失敗してしまう可能性をより小さくするためにも、きちんと時間をとってあらためて自分について考えましょう。「自己分析って何?」という方は、以下のポイントから始めてみてはいかがでしょうか。

自分に問いかける

自己分析には様々な手法があり、解説WEBサイトや書籍も多数存在します。ここでは基本例として、2つの切り口をご紹介します。1つ目は「Want、Can、Must」です。Want(やりたいこと)と、Can(できること)、Must(求められること)の3つを重ねた際に、すべて交わる部分が多いほど自分に適している、と見ることができます。もう2つ目は「Being、Having、Giving」です。Being(どんな能力を持ちたいか、どんな人間性になりたいか)、Having(収入や生活環境や名誉など、何を得ていたいか)、Giving(社会や地域や人に対して何を提供したいか、どんな影響を与えたいか)の3つをそれぞれ掘り下げます。それら3つが仕事でどのように満たされるのかを考えると、すべて満たされたり、どれかが満たされなかったりするので、仕事にマッチするかどうかを見る基準の1つにすることができるのです。

他人に聞いてみる

自己分析を終えたら、次に他人に聞いてみることも有効です。自分が気づいていない一面を認識できたり、あらためて客観的に自分を捉えることができるためです。さらには、自己分析した内容を踏まえて他人にアウトプットしていく中で、考えがまとまったり、自分の新たな嗜好に気づいたりすることもあります。自分が林業に興味がある理由や、気になる林業会社があればその理由について話してみましょう。聞く相手は友人や家族、あるいは林業への就職支援をしている機関の職員など、話しやすい人を選ぶと良いです。林業知識の無い人に聞く場合には、まず林業や仕事内容についての説明を求められる場合もあるので、事前準備としての情報収集も必要となります。

ツールを利用する

出来事や経験を振り返り分析して活かす、という方法は教育現場や一般企業でも実践されていることがあります。この振り返り作業は「リフレクション」や「内省」と呼ばれます。漁業でも日々の経験を振り返って、学びを改善につなげることは重要です。「リフレクション」は就職活動の自己分析でも活用できるので、この機に「リフレクション」について調べてみてはいかがでしょうか。書籍やWEBサイトなどで情報を得ることができます。他にも自己分析に役立つ情報やツールは色々とあるので、自分に合いそうなものを探してみましょう。書店の就職活動コーナーの他、無料のWEB診断テストや、漁業就職の相談窓口など、まずは着手しやすいものから始めてみるのも良いでしょう。

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この記事を書いた人

  • 農業ジョブ 編集部
  • 農業求人情報サイト「農業ジョブ」編集スタッフ。
    仕事の魅力やそこで働く方たちを日々取材しています。

    日本の農業・林業・漁業を盛り上げるべくさまざまな視点から情報を発信中!
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