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漁業とは?日本は世界有数の漁業大国!仕事内容や種類について解説します!

漁業とは

概要(業種の基本情報)

日本は世界でも有数の魚介類消費国で、1人あたりの年間消費量はアメリカの2倍以上になるとも言われています。その魚介類を水揚げ(収穫)する職業が本項で紹介する漁業です。

日本で行われている漁業は「沿岸漁業」「沖合漁業」「遠洋漁業」に大別されますが、水揚げする魚によって漁法や操業期間は多岐にわたります。実情としては日本の漁業は沿岸漁業が中心となっていて、従事者ベースでも実に9割近くの人が沿岸漁業に携わっています。
漁業の収入源は魚介類の水揚げ量に左右されるため、しっかりと経験を積み、技術を養えば収入を増やすことも可能です。海外からの輸入品も増えていますが、国産の魚介類は根強い人気があり、日本の食卓を支える大事な産業といえるでしょう。

生産物例

日本は国土こそ狭いものの、独占的に漁業を行うことができる排他的経済水域は世界第6位の広さを誇ります。加えて太平洋側・日本海側共に暖流と寒流が流れているため、バリエーション豊かな魚介類が水揚げされます。

また、「大間のマグロ」や「関サバ」といった産地を冠した魚や、「初ガツオ」や「秋鮭」といった季節を冠した魚も多く親しまれています。

水揚げされた魚介類は一般的に、産地市場、消費地市場、小売店を経て、私たちの食卓に並びます。また、缶詰などの保存食品の原材料としても利用されます。

漁業の仕事

漁業の年間スケジュール(例)

■定置網漁(沿岸漁業)の場合
3月~11月 繁忙期
12月~2月 漁閑期

※季節に応じて複数の漁を組み合わせている場合が多い。

漁業の1日の仕事の流れ(例)

■定置網漁(沿岸漁業)の場合
04:00~05:00 出港、漁場へ
05:00~07:00 網の引き揚げ
07:00~11:00 帰港、魚の選別、清掃など
11:00~12:00 漁師仲間と食事
12:00~19:00 休憩・自由時間
19:00~04:00 就寝

■まき網漁(沿岸漁業)の場合
17:00~18:00 出港、漁場へ
18:00~05:00 投網と引き上げを繰り返す
05:00~06:00 帰港、魚の選別、清掃など
06:00~07:00 漁師仲間と食事
07:00~10:00 休憩・自由時間
10:00~17:00 就寝

漁業にはこんな仕事がある

仕事の種類

定置網漁(沿岸漁業)

沿岸付近の決まったポイントに網を設置して魚を獲る漁です。魚の習性や潮の流れを読んで網の中に呼び込む漁法のため、近海の魚を獲りつくしてしまうことはありません。そのため、環境保護の観点からも優れた漁法として評価が高まっています。

夜明け前から出港し、網の設置や引き揚げ、魚の選別、網の修理、船の清掃などを行います。仕事中は体力、集中力が要求されますが、仕事は午前中いっぱいで終わることが多いので、午後からはゆったりとくつろぐことができます。

まき網漁(沿岸漁業

アジ、サバ、イワシなど、群れを成して回遊する魚群を網で囲いこんで魚を獲る漁です。魚群を探す「探索船」、魚群を集めるために光を灯す「灯船」、魚を獲る「網船」、魚を運ぶ「運搬船」と、数隻のチーム編成での漁が一般的です。

夕方から出港し、夜間に1時間半程度の漁獲作業を複数回繰り返します。帰港するのは朝方で、港での作業を経て、業務は終了します。

カツオ一本釣り漁(沖合・遠洋漁業)

日本の近海では太平洋側の広い範囲に生息するカツオ。このカツオを豪快に釣り上げる漁法がカツオ一本釣り漁です。船上から生きたイワシを餌として撒き、更に放水することでイワシの群れがいるように見せかけます。こうしておびき寄せたカツオを釣り竿一本で釣り上げますが、一人前の技術が身に着くまでは数年はかかると言われています。沖合であれば数日間、遠洋であれば1~2ヶ月に及ぶ漁になります。

漁業の仕事のやりがい・働く魅力

海ではたらくという魅力

魚介類は毎日同じ場所にいるとは限らず、収穫量にバラつきが出ることもしばしばありますが、活躍している漁師の皆さんは自分の腕を信じて日夜奮闘しています。知識や経験、時には漁師としての「勘」を武器に、大自然を相手にすることに、大きなやりがいを感じることができるでしょう。

国民の食生活を支える仕事

日本人の食文化は多様化していますが、国産の魚介類は世代を問わず、多くの人に親しまれています。そんな魚介類を収穫する漁師の仕事は、国民の食生活を支えるだけでなく、美味しい食材を「食べる楽しみ」を届ける仕事と言えるでしょう。

自分の船を持つ夢

独立して自分の船を持つことは、多くの漁師の夢です。そのためには現場で経験を積んで技術や知識を習得したり、地域とのつながりを作ったりと、様々な困難がありますが、それらを乗り越えて独立を果たせば、自分の船を持って働くことができます。実力次第では高収入も見込むことができます。

まとめ

日本で行われている漁業は「沿岸漁業」「沖合漁業」「遠洋漁業」に大別されますが、水揚げする魚によって漁法や操業期間は多岐にわたります。漁業は危険を伴う職業であり、日本の伝統的な食生活を支える産業です。農業ジョブでは全国の漁業の求人募集を掲載しています。
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漁業のQ&A

どんな人が向いていますか
体力が必要な作業が多く、昼夜逆転の生活になるケースも多いため、しっかりとモチベーションを保つことが重要です。何より「海」というフィールドで働くことに誇りを持てる人が向いていると言えます。
どんなキャリアが積めますか?
漁業の世界は実践あるのみ。漁の技術も魚介類の習性も、現場で学びながら経験を積んでいきます。また、船長や独立といったキャリアを視野に入れるのであれば、船舶免許や無線従事者免許などの資格取得も必要になります。
長期休暇はとれますか?
長期休暇がとれるかは漁の形態や年間スケジュールによります。地域によっては禁漁期間が設けられており、休暇に充てることもあるようです。
体力面が心配。女性でもできますか?
漁の種類にもよりますが、力仕事が占める割合が大きいため、体力が無いと厳しいでしょう。現場で活躍する漁師は男性が大半を占めますが、沿岸漁業で活躍する女性の漁師もいます。
未経験でも働けますか?
漁業の世界に飛び込む人は大部分が未経験からのスタートです。慣れるまでに多くの時間を必要としますが、高い志と覚悟があれば、きっとすぐに馴染めるでしょう。
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この記事を書いた人

  • 農業ジョブ 編集部
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