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稲作

稲作とは

概要(業種の基本情報)

日本人の主食となるコメ。このコメを実らせるイネを栽培することを稲作と言います。
日本の稲作は田んぼに水を張り、苗を植えて育てる「水田稲作」がほとんどですが、「陸稲」と言って畑で育つイネも存在します。
稲作といえば「田植え」や「稲刈り」といった作業のイメージが先行しがちですが、美味しいコメづくりのためには、苗づくりや水田・稲穂の管理など、季節や天候に合わせた細やかなケアが要求されます。

生産物例

日本で栽培されているコメの品種は年間300前後で推移しています。流通量の多い品種としては「コシヒカリ」や「ひとめぼれ」などが挙げられます。また、コメは農作物の中でも品種改良が盛んに行われており、毎年様々な「新種米」が新たに市場に出回ります。
コメの流通制度は時代を追うごとに変化しており、現在ではコメの流通は基本的に自由化されています。生産者が独自ブランドを確立するなど、インターネットを通じた販売方法も増えてきています。

稲作の年間スケジュール(例)

3月 苗づくり
4月 育苗、田おこし
5月 田植え
6月~7月 水田・稲穂の管理
8月~9月 収穫
10月~3月 土づくり

稲作の1日の仕事の流れ(例)

05:00~06:00 起床・準備
06:00~08:00 農作業
08:00~09:00 朝食休憩
09:00~12:00 農作業(収穫)
12:00~13:00 昼食休憩
13:00~15:30 農作業(出荷の準備)
15:30~16:00 小休憩(お茶・おやつなど)
16:00~18:00 農作業
18:00~22:00 夕食・就寝

一日の作業の内容は、時期によって大きく異なります。土づくりをする時期であれば畑や田んぼに肥料をまきますし、植えつけの時期には苗を植えます。収穫の時期には一日中収穫をして出荷の準備をします。

稲作にはこんな仕事がある

仕事の種類

苗づくり

美味しいコメを作るには、丈夫で健康な苗を育てる必要があります。
選別・消毒を行った後に水分を吸収させた種子を、土を敷いた専用の箱にまいて苗を育てます。苗を育てる段階では乾燥度合いに気を配りながら、水やりを行います。田植えのできる苗に育つまで、およそ1ヶ月ほどの時間を要するので、田植えの時期から逆算して準備を行う必要があります。

田植え

田んぼを耕し、代かき(しろかき)と呼ばれる整地作業を行った後に、苗づくりで育てた苗を水田に植え付けます。田植えの際は、植える株ごとの本数、深さ、間隔に注意しなければいけませんが、近年は田植え機の普及によって精度向上、時間短縮が進んでいます。

水田の管理

田植え後は苗の発育状況に応じた水田の管理を行います。田植えの直後、新しい根が根付くまでは苗を守るために水田の水を深めにします。根が根付いてからは苗の発育を促すために、気候や気温に合わせてこまめに水の深さを調整します。また、土の中のガスを抜くために「中干し」といって水田の水を抜いて水田全体を乾かしたりもします。

稲刈り

コンバインでイネを刈り取り、穂からもみを取ります。穂が出てから収穫までの日数は6月に田植えをした場合、コシヒカリで35日~37日程度です。刈り遅れると、コメが割れたり色つやが悪くなってしまうため、稲刈りについても時期の選定が重要になります。

稲作の仕事のやりがい・働く魅力

日本人の主食を作る誇り

収穫までの道のりは決して平坦なものではありませんが、「日本人の主食を生産する」ことは、多くの稲作農家にとっての誇りです。丹念に育てたコメが高く評価された時は、何事にも代えがたい喜びを感じることができます。

試される農家としての「勘」

野菜のハウス栽培などとは異なり、天候に直接影響を受ける稲作は、自然との戦いと言っても過言ではありません。冷夏の年もあれば猛暑の年もあり、稲穂が育つシーズンに台風が発生することもあります。そうした様々な状況下で、常に適切な判断や対応が求められます。大変でもありますが、自然を相手にするという、農業の一番の醍醐味が感じられる仕事とも言えるでしょう。経験を積めば天候との付き合い方も理解できるようになり、農業の「勘」が鍛えられるはずです。

稲作のQ&A

どんな人が向いていますか
年間を通じて気候・気温を見極めながら作業を行う必要がありますので、計画性を持って行動するだけでなく、臨機応変に対応する能力が求められます。
どんなキャリアが積めますか?
未経験の場合、農業法人に就職するなどし、現場で大まかな年間スケジュールとそれに対応した作業を覚えることから始めることが一般的です。その後のキャリアとしては、法人内で経験を積み、現場の管理者や経営幹部など、法人内でキャリアアップするという道もあれば、独立するというパターンもあります。独立の際には農地や販路の確保など、地域とのつながりが重要となります。そのため、独立を見越して法人に就職する際は、将来的に独立したい土地の法人に就職することが望ましいでしょう。
長期休暇はとれますか?
稲刈り後は田んぼの土のケアが主な作業となりますので、地域や規模にもよりますが、稲作農家では冬の間は比較的長期休暇を取りやすい傾向にあるようです。
体力面が心配。女性でもできますか?
稲作に関わる仕事は近年機械化が進んでおり、体力的な問題は比較的少なくなってきています。実際、稲作の現場で活躍している女性も増えています。
未経験でも働けますか?
稲作に限らず、農業は未経験から始められる方も非常に多いです。法人等への就職の際も、経験の有無を問わず募集を行っているケースがほとんどになります。

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この記事を書いた人

  • 農業ジョブ 編集部
  • 農業求人情報サイト「農業ジョブ」編集スタッフ。
    仕事の魅力やそこで働く方たちを日々取材しています。

    日本の農業・林業・漁業を盛り上げるべくさまざまな視点から情報を発信中!
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