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新規就農の作物選びで失敗しないために|初心者が知っておきたい6つのポイントとタイプ別の特徴

「儲かる作物」は人によって違う。初心者が失敗しないための作物選びの考え方とは?

「これから農業を始めるなら、儲かる作物を選びたい」。新規就農を考える人なら、誰もが一度は思うことではないでしょうか。

ただ、実は「この作物を選べば必ず儲かる」という正解はありません。売上が大きい作物には、大きな初期費用や高い技術が必要なものも多く、また地域の気候に合わなければうまく育たないからです。この記事では、農業を始める人に向けて、儲かる作物を選ぶための考え方と、作物のタイプごとの特徴をわかりやすく紹介します。

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そもそも「儲かる作物」とは?

農業の儲けは、「売上」から「経費」を引いたものです。売上が大きくても、ハウスの建設費や燃料費、資材費、人件費が多くかかれば、手元に残るお金は少なくなります。

さらに、農業を始めたばかりの頃は、技術が身についておらず収量が安定しないことも少なくありません。そのため、初心者にとっての「儲かる作物」とは、自分の資金・技術・地域の条件に合っていて、無理なく利益を出し続けられる作物だと考えるのがおすすめです。

農家の年収の全体像や、作物別の年収については農家の平均年収はいくら?高収入の儲かる業種とはで詳しく紹介しています。

初心者が作物を選ぶときの6つのチェックポイント

・初期費用:ハウスや機械、設備にどれくらいお金がかかるか
・技術の難しさ:栽培管理が難しく、経験がものをいう作物か
・収穫までの期間:植えてから売上が出るまでに何か月・何年かかるか
・労働時間と繁忙期:一年を通して忙しいのか、特定の時期に作業が集中するのか
・販路と価格の安定性:どこに売るのか。市場の相場に左右されやすいか
・地域の気候と産地:その土地の気候に合っているか。近くに同じ作物の産地があるか

この6つを、自分の資金や体力、目指す暮らし方と照らし合わせて考えることが、失敗しない作物選びの第一歩です。

作物のタイプ別・特徴と儲けの考え方

作物は、育て方や経営のスタイルによっていくつかのタイプに分けられます。それぞれの特徴を見ていきましょう。

施設野菜(トマト・いちご・メロンなど)

ビニールハウスなどの施設の中で育てる野菜です。露地栽培に比べて天候の影響を受けにくく、限られた面積でも大きな売上を目指しやすいのが魅力です。一方で、ハウスの建設に加えて、作物や栽培時期によっては暖房や環境制御の設備も必要になるなど、初期費用が大きくなりやすく、栽培管理の技術も求められます。台風や大雪によるハウスの被害への備えも欠かせません。収穫期間が長い作物では、作業が一年の多くの時期にわたることもあります。

向いている人:まとまった資金を準備でき、技術をしっかり学んで集約的な経営を目指したい人

関連記事:トマト農家の年収/いちご農家の年収/メロン農家の年収

露地野菜(ブロッコリー・とうもろこし・じゃがいも・アスパラガスなど)

畑で育てる野菜です。施設野菜に比べると初期費用を抑えやすく、始めやすさが魅力です。ただし、天候の影響を受けやすく、市場の相場によって価格が大きく変わることもあります。利益を出すには、ある程度の面積を確保したり、複数の作物を組み合わせたりする工夫が必要です。

なお、アスパラガスは一度植えると何年も収穫できる一方、植え付けた年は株を育てることを優先し、本格的な収穫は翌年以降になるのが一般的です(植え付ける苗の大きさなどによって異なります)。

向いている人:初期費用を抑えて始めたい人、広い農地を確保できる人

関連記事:ブロッコリー農家の年収/とうもろこし農家の年収/じゃがいも農家の年収/アスパラ農家の年収

果樹(りんご・みかん・ブルーベリーなど)

果樹は、苗木を植えてから十分な収穫が得られるようになるまでに、品目や木の仕立て方によっては数年から10年程度かかることもあります。そのため、売上が出るまでの期間をどう乗り切るかが大きな課題になります。一方で、一度育った木からは長く収穫でき、ブランド化や観光農園、加工品などで付加価値を高めやすい分野でもあります。

すでに実がなっている果樹園を引き継ぐ形で就農すると、収穫までの待ち時間を短くできる場合があります。また、マンゴーのようにハウスで育てる果樹もあり、その場合は施設の費用も考える必要があります。

向いている人:長い目で経営を考えられる人、ブランドづくりや観光・加工に興味がある人

関連記事:りんご農家の年収/みかん農家の年収/ブルーベリー農家の年収/マンゴー農家の年収/オリーブ農家の年収

花き(花の栽培)

花は、品種や品質、出荷のタイミングによって価格が大きく変わります。お盆やお彼岸、母の日など、行事に合わせて需要が高まる時期もあり、需要を読んで出荷できれば高い単価を狙える分野です。その分、市場の動きを見る力や、品質を保つ栽培技術が求められます。

向いている人:市場の動きを読むのが好きな人、品質へのこだわりを売りにしたい人

関連記事:花農家の年収

きのこ(しいたけなど)

しいたけには、クヌギなどの木に菌を植える「原木栽培」と、おがくずに米ぬかなどを混ぜた培地で育てる「菌床栽培」があります。生しいたけは、現在は菌床栽培が主流です。菌床栽培は温度や湿度を管理できる施設の中で行うため、天候の影響を受けにくく、計画的に生産しやすいのが特徴です。一方で、一年を通して生産するには空調などの設備が必要になるため、規模と販路を見極めることが大切です。

向いている人:室内での計画的な作業を好む人、安定した生産を目指したい人

関連記事:しいたけ農家の年収

米

米づくりは機械化が進んでおり、作業の多くを機械で行えます。一方で、トラクターや田植機、コンバインなどの機械にかかる費用が大きく、利益を出すには広い面積で効率よく作ることが重要になります。小さく始めて大きな利益を出すのは難しい作物といえます。

向いている人:農地を広く集められる人、機械を使った効率的な経営に興味がある人

関連記事:米農家の年収

作物選びとあわせて考えたいこと

地域の産地や指導体制を活かす

その地域で盛んに作られている作物を選ぶと、先輩農家や、都道府県の普及指導センター(名称は都道府県によって異なります)、JAなどから技術を学びやすく、共同出荷などの販路も利用しやすくなります。初心者にとって、相談できる人や仕組みがあることは大きな強みです。就農の相談は、各都道府県の就農相談窓口でも受け付けています。

売り方や支援制度も視野に入れる

同じ作物でも、売り方によって利益は変わります。また、新規就農者向けには資金面の支援や研修制度も用意されています。収入を上げるための工夫は農家の平均年収はいくら?高収入の儲かる業種とはで、支援制度は農業で使える補助金・助成金まとめで詳しく紹介しています。

迷ったら「雇用就農」で経験を積むのもおすすめ

どの作物を選ぶか決めきれないときは、まず農業法人などに就職して、実際の現場で経験を積むという方法もあります。給与を受け取りながら、栽培技術や経営の実際を学べるうえ、「この作物が自分に合っている」と確かめてから独立を考えることができます。

気になる作物を扱う農業法人で働いてみることは、遠回りのようで、失敗を減らす近道にもなります。

まとめ:自分に合った作物こそが「儲かる作物」

儲かる作物を選ぶうえで大切なのは、売上の大きさだけで判断しないことです。初期費用、技術、収穫までの期間、労働時間、販路、地域の条件。これらを自分の状況と照らし合わせて、無理なく利益を出し続けられる作物を選びましょう。

まずは気になる作物について調べたり、その作物を扱う農業法人で働いてみたりすることから始めてみませんか?

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この記事を書いた人

  • 農業ジョブ 編集部
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