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兼業農家とは?メリット・デメリットや補助金・年収など気になるお金の話も解説!

兼業農家とは?

兼業農家とは?

農業を趣味として休日に共同農園や家庭菜園で野菜を育てるのが趣味なサラリーマンが近年増えてみています!
その中で脱サラして農業を始める、定年後農業を始める等実際に兼業農家になる人たちも少なくありません!

今回はその中の一つである「兼業農家」に関するメリット・デメリット、年収について詳しく解説します。

兼業農家の定義

兼業農家とは、農業を主な生業とするものの、同時に農業以外の職業に従事して収入を得ている農家を指します。農業の収入を他の収入源で補完あるいはその逆の収入構造を取ります。

このような兼業農家はコロナ禍後のリモートワークの拡大により数を大きく増やしています。地方移住者にも兼業農家は多く、移住先にとって兼業農家は経済的な安定や多様な収入源を確保するための重要な役割を果たしています。

兼業農家の現在

兼業農家の日常

先ほども述べた通り、リモートワークの拡大により副業として農業を始める人が増加しています。農家の方が家にいる間に個人で仕事を受注して副業を行うなど兼業の割合や形態は様々です。農業を主業にするか副業にするかで以下のように区分されます。

主業兼業農家:農業が主要な収入源であり、その他の職業からの収入は補助的なものです。この場合、農業が全体収入の50%以上を占めることが一般的です。

副業兼業農家:農業以外の職業が主要な収入源であり、農業は補助的な役割を果たします。こちらの場合、農業収入は全体収入の50%未満になります。

近年、その割合を増加させているのが副業兼業農家になります。
彼らの多くは農業を趣味の領域から少し拡張させ副業収入を得ています。

兼業農家のメリット・デメリット

兼業農家のメリット・デメリット

兼業農家のメリット

兼業農家のメリットとして挙げられる点は主に以下の三つになります。

収入の安定化と多様化

農業収入に加えて他の職業からの収入を得ることで、経済的な安定を図ることができます。農業は天候や市場価格の変動に左右されやすいため、複数の収入源を持つことはリスク分散に効果的です。また、農業以外の仕事を持つことで、特に農閑期(農業の仕事が少ない時期)に別の仕事をすることで、年間を通じて安定した収入を確保できます。

労働力の有効活用

農業の繁忙期と閑散期をうまく利用し、閑散期には他の仕事を行うことで労働力を効率的に活用できます。これにより、家計に貢献するだけでなく、地域社会にも役立つことができます。時間を有効活用しつつ収入をさらに安定化できます。

ネットワークの拡大

他の職業を通じてさまざまな人と出会うことで、ビジネスや社会的なネットワークを広げることができます。これにより、農業関連の情報や支援を受けやすくなります。本来であればつながることのなかった分野と副業を通してつながり、新たなビジネスを見つけることができるかもしれません。

兼業農家のデメリット

兼業農家には多くのメリットがある一方で、もちろんいくつかのデメリットも存在します。

時間と労力の負担

兼業農家は農業と他の職業の両方をこなす必要があるため、時間と労力の負担が増加します。特に繁忙期には長時間労働が避けられず、体力的・精神的な疲労が溜まりやすくなります。他の仕事量を調整すればある程度は解消できますが、年末や年度初めなどはどうしても忙しくなってしまうでしょう。

農業の効率低下

他の職業に時間を割くことで、農業に費やす時間が減少し、農業の効率や生産性が低下する特に恐れがあります。特に農業に必要な作業を他の仕事のために後回し、適切な時期を逃すと農作物の品質や収量に影響が出ることがあります。

資金や資源の分散

兼業農家は農業と他の職業の両方に資金や資源を投じる必要があるため、それぞれの事業に十分な投資ができない場合があります。特に資金繰りが厳しいときには、農業の設備投資や経営改善が後回しになることがあります。個人の兼業農家はこういった問題と向き合わなければなりません。

兼業農家の年収は?どれくらい稼げる?

兼業農家の収入は?

兼業農家の収益

先ほども触れた通り兼業農家の収入は農業を主業とするか副業とするかで変わってきます。十分なスキルと資本を有している場合の収入の例を挙げると以下のようになります。

主業兼業農家:農業収入が300万円、兼業収入が200万円の場合、年間総収入は500万円。
副業兼業農家:農業収入が150万円、兼業収入が350万円の場合、年間総収入は500万円。

もちろんこれは一般的な例です。総収入は前後する可能性があります。

兼業農家の本質は収入の増加ではなく、収入の安定化になります。
農家は自然を相手にする都合上毎年同じだけの収入を得ることが難しいです。しかし、収入源が二つ存在しているため、「今年はこの作物が売れそうだから農業に力を入れよう」「今年は苗が高いから副業を主業にしよう」のようにして柔軟に稼ぐことができるのです。

兼業農家への補助金や支援制度は?

国や地方自治体からの補助金

兼業農家でも一般の新規就農者と同じ支援を受けることができます。

農林水産省は農業を新たに始める人々に対して、研修制度や補助金を提供しています。これには、研修期間中の生活費の補助や、農地取得のための低利融資などが含まれます。兼業農家として新たに農業を始める場合もこの補助金制度を利用しることが可能です。
新規就農者育成総合対策(農林水産省)

また、各地方自治体から農地や農業用機械の購入、借用に関して支援を受けることが可能です。地方自治体のホームページやJAの情報をチェックしましょう。

農業ジョブでは補助金制度について全国に展開する求人サイトの視点から詳しく解説しています!
気になる方は以下の記事をご覧ください!

利用できる支援制度

新規就農者には引退する農家から事業を引き継ぐという選択肢もあります!農業ジョブでこの事業引き継ぎについても解説しています。

まとめ

兼業農家についてのまとめ

農業を一つの収入源とし他の仕事も請け負う兼業農家が増えています。
収入の安定化といったメリットもありますが、個人の負担が増えるといったデメリットも存在します。兼業農家を目指すなら、現在の職業や自分の得意分野、農業への関心などを総合的に判断して必要な情報を集めましょう。

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よくある質問

兼業農家とは、農業を主な生業とするものの、同時に農業以外の職業に従事して収入を得ている農家を指します。農業だけでなく他の職業で収入を補完あるいはその逆の収入構造を取ります。

収入の安定化と多様化、労働力の有効活用やネットワークの拡大によるビジネスチャンスの拡大などが主なメリットになります。

繁忙期の個人に負担の増加、他の仕事の作業が農作物の質の低下を招くなどのデメリットが挙げられます。特に小規模事業の場合資本の分配に苦心する可能性もあります。

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この記事を書いた人

  • 農業ジョブ 編集部
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