▲top

林業の仕事と役割とは?日本に森林の現状と課題、その将来性について解説します。

林業の仕事と役割とは?

林業の仕事内容とは?

建築材料や家具、紙製品など、私たちの生活に欠かせない製品の原料となる木材を生産する職業が林業です。木材の生産には木を植えるところから始まり、次に間引きや枝の剪定といった木材を伐採しやすいように育てます。樹木が十分に育った後伐採を行い、木材に加工して出荷します。

また伐採し終えた区画の雑草取りや切株の回収など次の植樹に向けての準備も仕事の一つになります。

生産物例

日本の木材自給率は外材と呼ばれる輸入木材の輸入量増加を受けて低下してきています。現在では流通する木材の7割以上を外材に頼っているのが現状です。問題点の一つは国内の流通経路の複雑化が挙げられ、今後の改善が必要と言われています。統計的にも日本の森林資源の量は年々増加しており、自国資源の消費促進と環境保全のためにも、林業の効率化が望まれています。

林業のもう一つの役割

チェーンソーでダイナミックに大木を伐り倒す「伐採」のイメージが先行しがちですが、実は林業には木材の生産以外にも森林環境の維持・保全の役割も持っているのです。
適切に管理された森林は土壌の流出を防いだり、雨水を貯水して洪水を防いだり、災害を防ぐ重要な役割を果たします。国土のおよそ7割を森林が占める日本において、材料生産と環境維持の二面性を持つ林業は、無くてはならない産業と言えるでしょう。

林業のスケジュールは

林業の年間スケジュール(例)

1~3月 地拵え(じごしらえ)
4~5月 植栽
6~8月 下刈り作業
9~12月 保育、除伐、枝打ち、伐採(主伐、間伐)、枝打ち

林業の1日の仕事の流れ(例)

林業の舞台となる山間部は照明設備も無く、機材類を用いての仕事となるため、基本的には作業は日中に行います。また雨の日は休みとなるケースが多くなります。

06時~08時 起床・移動
08時~12時 現場作業
12時~13時 休憩(現場で昼食)
13時~17時 現場作業
17時~22時 夕食・就寝

林業にはこんな仕事がある

仕事の種類

林業の伐採とは?

伐採(主伐・間伐・除伐)

樹木を伐り出す伐採は目的によって呼び方が異なります。 資材として出荷できる状態まで育った樹木の伐採を「主伐」と呼びます。主伐後は利用しやすい長さに揃えるための「玉切り」という作業を経て、出荷されます。 「間伐」は樹木の間引き作業を指します。残された樹木の成長を促進するとともに、日射量を適切に調節することで土壌環境を健全に保つ効果もあります。日射量が増え、根が丈夫に育つことで、大雨や強風などの自然災害にも強い森林が形成されます。間伐によって伐り出された樹木も、間伐材として製品加工に活用されます。 「除伐」は育てたい樹木の成長を阻害する他の樹木を伐り出す作業を指します。除伐時には腐敗している樹木や曲がって成長した樹木も伐り出します。

林業の枝打ちとは?

枝打ち

育った樹木の枝を付け根から伐り落とす作業が枝打ちです。枝同士が重なることで日射量が減ることを防ぐことができます。また、枝打ちを行うことで、樹木が成長と共に切り口が覆われていき、節が目立たない良質な木材となります。枝打ちは樹木の成長が止まる秋から冬にかけて行います。

林業の地拵えとは?

地拵え・植栽

主伐を行った区画の残木や枝葉、雑草などを除去し、樹木の苗を植えるために地面を整備する作業が地拵えです。数ある林業の仕事の中でも労力のかかる作業ですが、次の世代の樹木の生育に大きく影響するため、重要度の高い作業と言えます。
また地拵えを行った後に、樹木の苗木を植え付ける作業を植栽と言います。稲作における田植えのように機械作業で行うことが難しいため、現代においても植栽はほとんどが手作業です。対象となる区画の樹木の生育計画に合わせ、間隔を保って苗木を植え付ける必要があります。

林業の仕事のやりがい・働く魅力

林業のやりがい

森林を守り、育てるスケールの大きさ

林業は森林を「守る」だけでなく、「育てる」役割も求められます。樹木の種類にもよりますが、苗木の状態から主伐できる樹木に育つまで約50年もの年月がかかると言われています。未来の森林環境を作り上げるという意味でも、林業はスケールの大きな仕事と言えるでしょう。

林業ではチームワークが重要

チームワークの重要性

林業は危険を伴う作業も多く、効率的に作業を行うためにも常にチームワークが求められます。現場で声をかけあったり、業務の中でノウハウを継承することで、団結力も高まっていくでしょう。

日本に必要不可欠な林業の役割とは?

日本の森林は国土のおよそ67%を占め、国土の大部分を占める重要な資源です。しかし、森林管理の課題や経済的な問題、生態系の維持など、多くの課題に直面しています。

そのうちの一つに戦後の大規模な植林政策に植えられた苗の多くが現在成熟期を迎えているのにも関わらず林業従事者の人手不足、国内木材の需要低下により多くの人工林が適切に管理されていないという問題があります。

海外ではこうしたケースは珍しく、植林を行わなければ森林面積の減少が止まらない場合がほとんどです。貨幣換算にして約70兆円もの経済価値を持ち、さらにその価値が上昇傾向にある日本は特別です。それゆえに、日本の林業は将来性のある日本の豊かな自然を守る職業と言えるでしょう。

まとめ

林業は樹木も育成と伐採、木材の生産を主に行います。また、森林の安全を担保することも役割の一つであり国土の大半を森林が占める日本の自然を守っています。現在その森林の管理が問題となっており、林業の必要性が日に日に高まってきています。
林業の求人一覧はこちらから

林業のQ&A

林業の仕事とは?
建築材料や家具、紙製品など、私たちの生活に欠かせない製品の原料となる木材を生産する職業が林業です。木材の生産には木を植えるところから始まり、次に間引きや枝の剪定といった木材を伐採しやすいように育てます。樹木が十分に育った後伐採を行い、木材に加工して出荷します。また伐採し終えた区画の雑草取りや切株の回収など次の植樹に向けての準備も仕事の一つになります。
林業の役割とは?
適切に管理された森林は土壌の流出を防いだり、雨水を貯水して洪水を防いだり、災害を防ぐ重要な役割を果たします。国土のおよそ7割を森林が占める日本において、材料生産と環境維持の二面性を持つ林業は、無くてはならない産業と言えるでしょう。
どんな人が向いていますか
林業の技術は一朝一夕には身につきません。年間の作業サイクルを繰り返し経験し覚えていくことが重要です。そういう意味では、じっくりと腰を据えて技術を習得し、将来を見据えながら業務に従事できる人が向いていると言えます。
どんなキャリアが積めますか?
林業でのキャリアを積むには短期的、長期的なスパンでの作業を理解する必要があります。短期的には年間のサイクルを、長期的には森林計画の理解が必要になります。一通りの作業を理解した後は、山の所有者に対して営業活動を行ったり、伐採計画を立てたり、マネジメント力が試される段階に進みます。
長期休暇はとれますか?
山間部での作業が主となるため、取得できる休暇の形態は地域や事業体に左右される部分が大きいでしょう。積雪量が多い地方では冬期に長期休暇を取りやすい傾向にあります。
体力面が心配。女性でもできますか?
林業における作業は力仕事が多いイメージが先行しがちですが、女性の林業分野の参入は進んでおり、実際にインターネット上でも様々なメディアで実例が報じられています。
未経験でも働けますか?
造園業などを経験して林業に従事する方もいますが、未経験からのスタートが多い業界でもあります。未経験の方でも季節ごとの作業、数ある機器類の取り扱いに慣れていけば、着実にステップアップできる業界と言えます。

露地野菜とは?代表的な作物や出荷までの過程について解説!

露地野菜とは

概要(業種の基本情報)

野外の畑で栽培した野菜の事を「露地野菜」と言います。ビニールハウスなどで保護・管理をしないため、日中と夜間の寒暖差や風雨などにさらされますが、日光など自然の恵みを存分に受けながら生産を行うことができます。 露地野菜で代表的なものでは、キャベツ、ダイコン、ハクサイ、レタス等の寒さに強く、霜の被害を受けにくいものがあります。キュウリやトマト、ナスやピーマンなども露地での栽培は可能ですが、高温を好み霜の被害にあうと枯死してしまうため、露地栽培できる期間は限られます。

生産物例

野菜の流通経路で最も多いのは市場を経由するもので、8割以上を占めますが、近年、市場流通経路は低下傾向にあります。 それに引き替え、最近増えている「契約販売」はスーパー等の小売店とあらかじめ販売する量や品目・価格を決め、生産・出荷するものです。出荷先や価格が決まっているため、生産者にとっては安定した経営が可能になります。他にも道の駅や無人直売所、インターネットショッピングなど、独自に販売ルートを拡大している生産者も増えています。

露地野菜の年間スケジュール(例)

作形や品種により異なります。

土づくり、種まきや苗植えから始まり育成期間を経て出荷されます。
この際、作物に応じて適切な害虫駆除や農薬散布を行います。

露地野菜の1日の仕事の流れ(例)

06:30~07:00 起床、朝食
07:00~07:30 出勤
07:30~08:50 朝礼、作業準備
08:50~12:00 農作業、収穫、一般管理
12:00~13:00 昼食
13:00~17:30 農作業、選別、出荷など
17:30~18:00 夕礼、片づけ、日誌の記入
18:00~19:00 退社、買い物
19:00~21:30 夕食など
21:30~22:00 入浴
22:00~06:30 就寝

露地野菜にはこんな仕事がある

仕事の種類

育苗

発芽したばかりの苗は病害虫や雨や風などの気候変動に弱いので、十分に育たない事があります。そこで播種後~ある程度苗が生長するまで、温室やビニールハウス等で管理することを育苗といいます。

マルチング

畝に直接ポリエチレンフィルム等で覆いをすることをマルチングといいます。土の乾燥を防ぎ、地温の上昇、雑草の抑制などに効果があります。ポリエチレンフィルムの色によっても使用目的や効果が変わってきます。

植え付け

育苗し、ある程度育った苗を実際に畑に植える作業を植え付けと言います。デリケートな苗を扱うので気を使う大変な作業ですが、植え付け機などを用い作業の効率化・省力化を図ります。

間引き

畑に種をまき、発芽後に行わなければならない作業の一つです。発芽した苗同士の間隔が狭いと養水分を奪い合ってしまうだけでなく、日照不足などで生育不良をおこしてしまいます。そこで苗同士の間隔が近いものは成長不良の苗を抜きます。これを間引きといいます。

収穫

収穫は気温が低い早朝~午前中に行った方がよいとされています。その後の袋詰めなどといった野菜の出荷調整は日の当たらない涼しい場所で行います。中には「予冷」といって出荷をする前に野菜を急冷させることで鮮度を保つ処理もあります。

露地野菜の仕事のやりがい・働く魅力

四季を感じながら旬の野菜を栽培

露地野菜は作付品目によって1年間のうちに何度も収穫作業があります。四季を感じながら旬の野菜を収穫できるのも、露地野菜を生産している人にしか得られない喜びです。ただ、雨や風など天気の影響を受けやすいので、その状況に合わせた臨機応変な対応が必要となります。

栽培品目が多く、自分の可能性にチャレンジできる

多くの消費者が求めているキャベツやトマトといったメジャーな野菜の栽培だけではなく、近年では少し珍しい野菜も市場に出回るようになってきました。中でも西洋野菜はレストランだけでなく、一般家庭での需要も高まっています。まだメジャーではない野菜はたくさんあるので、あなたの手で生産し、販路の開拓、その野菜が多くの人に知れ渡るようにアピール方法を考えたりと、色んな方面で自分の可能性にチャレンジできます。

新規就農にあたっての初期投資が少ない

果樹や畜産など他に様々な職種がある中で最も初期投資が抑えられるのは露地野菜です。農地、種や肥料、資材や器具などの準備は必要ですが、他の職種に比べて最初の収穫までに数年かかったり、大規模な施設を設立しなければならないといったことはありません。 とはいえ知識や経験が無いゼロからの新規就農はそう簡単ではありません。そんな中、新規就農を目指す方を正社員として迎え入れ、知識や技術を身に付けさせ、将来的には独立までをサポートしてくれる農業法人もあります。

まとめ

露地野菜はビニールハウスなどを用いずに直接地面に作付けする農業のことを差します。他の農業と比べると初期費用が抑えられるメリットがあるため新規就農者におすすめな業種となっています。
露地野菜の求人一覧はこちら

露地野菜のQ&A

露地野菜とは?
露地野菜とは、温室やビニールハウスなどの施設を使用せず、自然環境のもとで栽培される野菜のことを指します。露地栽培は、気候や天候に直接影響を受けるため、季節ごとの変化に対応した農業が求められます。代表的な露地野菜には、キャベツ、大根、トマト、きゅうり、ナスなどがあります。
どんな人が向いていますか
露地野菜の栽培は計画性がないと成り立ちません。天候の状況や連作障害など様々な課題を考え、計画し、その通りに実行しなければ収量に大きな影響が出てしまいます。
どんなキャリアが積めますか?
まずは生産する野菜の栽培技術を一通り覚えるのが基本です。農業法人などでは栽培している野菜ごとに部門が分かれ、専属でその野菜を担当するといったこともあります。キャリアを積み、ある程度のノウハウを身につけてきたら作付の年間スケジュールや販路拡大の手法を考えていくことで、さらなるステップアップが可能です。
長期休暇はとれますか?
群馬県・長野県で多く見られる高原野菜農家や北海道の露地野菜農家などの場合、雪など天候の都合上、12月~3月頃までは仕事ができないので、その間長期休暇を設けているところもあります。その他の事業体は作付により年間を通して作業があるので、1週間以上の長期休暇を取る事は難しいかもしれません。あくまで事業体により異なるので、事前にしっかりと確認することも大切です。
体力面が心配。女性でもできますか?
基本的に屋外の作業がほとんどですので、真夏の暑さや真冬の寒さにも耐えられる相当な体力が必要になります。しかし女性でも活躍している方さんはたくさんいますし、身体はだんだん慣れていきますので、あとはそれまで持ちこたえられる気力があれば大丈夫です。
未経験でも働けますか?
ほとんどの方が未経験からのスタートなので大丈夫です。販売活動に力を入れている農家さんは、前職で営業・接客販売経験のある方を求めているという声もよく聞きます。また、どうしても不安という方は、毎年群馬県や長野県で行われている「高原野菜の収穫アルバイト」を経験してみるのもよいと思います。

花きとは?その栽培過程や儲かるためのマーケティング戦略について解説!

花き(かき)とは

概要(業種の基本情報)

色とりどりの花が並ぶ花屋やホームセンター。母の日にはカーネーション、夏にはひまわり、クリスマスにはシクラメンなど、季節に応じて好まれる花が異なります。需要が高まる季節にその花を咲かせ、出荷することが花き生産の仕事です。出荷の形態は花きの種類によって異なり、切り花、鉢物、球根、花壇用苗物の4つに分類されます。花きの場合は品質による価格の差が大きいため、生産者は品質を保つために細心の注意を払います。 また、花きはし好品であり、消費者の好みも様々。中には、新しい品種を作り出すために、育種に取り組んでいる花き生産者や企業が多いのも、花き業界の特徴です。

生産物例

花卉の流通は、卸売市場を経由する「市場流通」と卸売市場を経由しない「市場外流通」があります。市場流通が主となりますが、近年は直売やインターネット取引などの流通の多様化により、市場外流通が増加傾向にあります。また花きの種類では、店舗で販売される家庭用の花きの他、贈答や冠婚葬祭に使用される商業用の花きなどもあります。

花きの仕事

花きの年間スケジュール(例)

多品目の花きを組み合わせて生産することが多く、年間を通じて作業があります。花きの成長段階に応じた作業を行います。
【シクラメン栽培の一年】
2~5月 植え替え
5~7月 鉢上げ
9~10月 葉組み
10~1月 販売

花きの1日の仕事の流れ(例)

<施設>
【シクラメン栽培の一日】
07:00~08:30 起床・朝食
08:30~09:00 出勤
09:00~12:00 水やり、温室管理など
12:00~13:00 昼食
13:00~17:00 鉢替え、施肥など
17:00~18:00 温室管理
18:00~18:30 帰宅
18:30~24:00 夕食・風呂など
24:00~07:00 就寝

花きにはこんな仕事がある

仕事の種類

花きの水やり

水やり

毎日の水やりは花き生産の基本です。一見簡単な作業のようですが、多すぎず少なすぎず、花を傷めないように適量を与えるには慣れと技術が必要です。

花きの植え替え

植え替え/鉢上げ

苗をポットに、あるいはポットからさらに大きなポットへ。鉢物の場合は、花きの成長に合わせて適切な大きさのポットに植え替える作業を行います。

花きの出荷

出荷

鉢物やポット苗の場合はラベルを挿し、出荷用のトレイに入れて出荷準備を行います。切り花の場合は、余分な葉やつぼみを切り取り、形を整えていきます。

花きの育種

育種

品種同士のかけあわせやバイオテクノロジーを利用した育種によって、花の色や形の異なる新しい品種を作り出します。

花きの仕事のやりがい・働く魅力

花き栽培のやりがい

美しい花を育て、届ける喜び

種から花をつけるまでの成長を見守りながら、一番良いタイミングで消費者に届くよう調整を行っていくのが花き生産の仕事です。毎日少しずつ育っていく様子を見るのは、まるでわが子を見守る親の気分。また、人々の生活に彩りを与える花を届けるという喜びも、花き生産の大きなやりがいです。

花き栽培の新開発

新しい商品の開発に携わることができる

育種を行っている場合、これまで世の中になかった新しい色や形の花を作り出すという、とてもクリエイティブな仕事もあります。花が咲くまでのドキドキ感や、育種が成功し、新しい色や形の花が咲いた時の喜びや達成感は、言葉に表せないものです。

施設園芸農業での花き栽培

日本において花き栽培はビニールハウスといった温度、湿度を調整できる施設で栽培されることが多いです。有名な生産物として「電照菊」という菊があります。この栽培方法では電気の明かりによって花が咲くタイミングをコントロールして市場価値が高いときに出荷します。

まとめ

花き栽培は観賞用の花や植物を育てる農業です。適切な土壌、水分、光、温度管理が重要で、温室での栽培が一般的です。切り花、鉢花、庭園植物などがあり、美しい花を安定して供給することを目指します。ビニールハウスなどで栽培されることが多く農業知識だけでなく、需要と供給の関係を見る商売勘も必要とされる農業です。
花きの求人一覧はこちら

花きのQ&A

花きとは?
花きは「花き」と読みます。需要が高まる季節にその花を咲かせ、出荷することが花き生産の仕事です。出荷の形態は花きの種類によって異なり、切り花、鉢物、球根、花壇用苗物の4つに分類されます。
どんな人が向いていますか
花きの生産では、花が咲くまでにはある程度時間がかかるため、仕事の結果がすぐに表れません。そのため、根気強く日々の仕事を続けていくことができる人が向いているでしょう。また、花はし好品であるため、流行や消費者のニーズを汲み取る感性のある方には向いているでしょう。
どんなキャリアが積めますか?
農業法人などの生産職種の場合、まずは種まきから出荷まで、生産における各工程の仕事の流れを学びます。基本的な生産業務を経験した後のキャリアとしては、生産管理や人材管理等を行う管理職になるなどの道があります。また、比較的大きな規模の法人などでは、営業として活躍するケースもあります。
長期休暇はとれますか?
ハウス栽培、露地栽培等の栽培形態によっても異なりますが、花の生産では年に数回、需要が大きく伸びる繁忙期があることが多く、事業体によってはスタッフ間で調整し、閑散期に休みを取るケースがあります。
体力面が心配。女性でもできますか?
華やかなイメージのある花きの仕事ですが、鉢ものやトレイ単位の苗を扱うこともあり、ある程度体力は必要です。しかし、女性ならではの感性やきめ細かな気配りが活かされる仕事でもあり、事実、多くの女性が活躍しています。
未経験でも働けますか?
専門的な職種でなければ、ほとんどの企業では未経験者も募集の対象となります。

養豚とは?出荷までの過程や飼育方法について紹介!

養豚とは

概要(業種の基本情報)

豚を飼育し、食肉となる肉豚や、種豚(しゅとん)を生産すること養豚と呼びます。養豚業の経営形態としては、豚の繁殖・改良等の元となる種豚を生産する「種豚経営」、繁殖豚の管理と、その子豚(素豚)を出荷する「繁殖豚経営」、子豚を肥育し、食用として市場に卸す「肥育豚経営」の3種類があります。 現在は繁殖~肥育まで行う「一貫経営」が主流で、豚肉の加工から販売まで手掛ける「6次産業化」を行う経営体も少なくありません。また、さまざまな品種の特性を掛け合わせることで、肉質やうまみの向上を図った “三元豚”や、チーズ製造の際に採れるホエーを与えて育てた“ホエー豚”等をはじめ、地域性・独自性を活かした「ブランド豚」の確立に熱意をそそぐ経営体が多いのも養豚業界の特徴です。

生産物例

養豚場で生産された肉豚は農協や市場を通じて出荷・取引され、と畜場や食肉センターでと畜解体されて枝肉となります。その後、衛生検査や正肉部分の格付けを経て、各部位ごとに販売されます。流通は食品スーパー、加工・製造メーカー、飲食店等へ枝分かれし、私たちの食卓に届きます。また昨今では、肉豚生産・加工・販売まで一貫して手掛ける生産者も存在します。

養豚の仕事

養豚の年間スケジュール(例)

■母豚の出産サイクル
妊娠期間(約114日)
哺乳期(約20日)
発情・交配(離乳してから約7日後)
妊娠~

■肉豚の発育ステージ
哺乳期(約20日)
人口乳期(約50日)
子豚期(約50日)
肉豚期(約60日)
出荷~

養豚の1日の仕事の流れ(例)

《一日のスケジュール例》
06:00~07:00 起床
08:00~10:30 豚舎内給餌
10:30~11:00 休憩
11:00~12:00 豚移動、水洗、消毒、餌の撹拌
12:00~13:00 昼休み
13:00~16:00 豚移動、豚房水洗、消毒
16:00~16:30 休憩
16:30~17:30 夜の管理
17:30~22:00 夕食・自由時間
22:00~06:00 就寝

健康な種豚は二年間で約5回の出産を行います。豚は発情期を三週間のスパンで繰り返すため、一年を通して交配が可能です。こうして通年の安定した供給が可能になるのです。

養豚にはこんな仕事がある

仕事の種類

養豚の種付け、分娩の過程
16220520 – pig ultrasound diagnosis

種付け・分娩

種付け・分娩は養豚業の基礎となる仕事です。発情行動、粘液、背圧反応などを細かくチェックし、発情期の雌豚を見極めます。発情期の雌豚を雄豚の豚舎に移動させて自然交配を行うか、人工授精により種付けを行います。豚は季節を問わず出産が可能なため、母豚が安全に効率よく出産を行えるよう、母豚の体調を適切に管理する必要があります。

養豚上での餌付け

給餌

哺育期・人工乳期・子豚期・肉豚期とそれぞれの発育段階に合わせて4種の給餌(エサやり)を行い、肥育を行います。生後間もない子豚は約20日、体重6kg前後になるまで母乳で育てます。この期間で成長に必要な免疫力や体力を養います。
次に、消化の良い人口乳を与えて母豚から離乳させます。離乳後は子豚育成用の豚舎に移して約50日、30kg前後になるまで人口乳で育てます。その後は子豚期用の飼料を与えて約50日、肉豚用期の飼料を与えて約60日、出産からトータルで約180日かけて、肉豚として出荷できる状態まで育て上げます。

養豚上での衛生管理

豚舎洗浄・ワクチン接種

豚は非常にデリケートな動物のため、衛生状態の悪いとストレスにより病気にかかりやすくなります。特に子豚が病気にかかると発育の遅れにも繋がるため、定期的な豚舎洗浄・ワクチン接種を行います。
豚舎の洗浄は高圧洗浄機を用いることが多く、豚を退避させてから豚舎全体を洗浄します。洗浄後は乾燥・消毒を経て、再び豚を豚舎に呼び込みます。 また、豚舎洗浄だけでは防ぐことができない感染症等の予防にはワクチン接種を用います。豚はとても早いスピードで成長しますが、常に健康管理に気を配る必要があります。

養豚の仕事のやりがい・働く魅力

養豚の仕事のやりがい

豚の成長速度に合わせた経験を積むことができる

豚が生まれてから出荷までにかかる期間は180日と短いため、どれだけきめ細かく豚の世話をしてあげられるかで、成長や肉質に顕著に違いが出ます。
出産に立ち会い、育て上げては出荷し、また次の出産に立ち会い…と、忙しい日々が続くかもしれませんが、それだけ大きなやりがいを感じることができるでしょう。

養豚は職人の仕事

高品質・高生産を追い求める“職人”の世界

養豚経営者は安定した繁殖成績を目指すのはもちろんのこと、肉質、味、脂肪の質など、市場のニーズにあった豚肉生産に挑戦しています。すべては消費者に「おいしい豚肉」を届けるため、経験を積み重ねていくのです。

まとめ

世界的にも有数の食肉源の一つである豚肉の生産には、豚が健康に育つための衛生管理や栄養管理が重要になります。時には高度な専門知識が要求されることもあります。養豚は日本の豊かな食卓のために豚を育てる職人の仕事です。
養豚の求人一覧はこちら!

養豚のQ&A

養豚とは?
養豚とは、豚を飼育し、繁殖・肥育を行って食肉やその他の豚製品を生産する畜産業の一分野です。豚肉の生産、豚の品種改良、飼料管理、衛生管理などが含まれます。
どんな人が向いていますか
短期間での生育、きめ細かい衛生管理など、養豚業では「動物飼育に真摯に向き合うこと」が求められます。信念を持って飼育に取り組める人におススメの業種です。
どんなキャリアが積めますか?
まずは豚の成長過程に合わせて、一通りの作業を経験することから始まります。やがて生産部門全体の管理や、加工・販売まで行っている経営体であればブランディングや商品開発といった道も開けてきます。
長期休暇はとれますか?
経営体によって様々な休暇取得のパターンがあるため、長期休暇が取得可能か事前によく調べておくとよいでしょう。最近では交配や出産のタイミングを調整し、生産者側が休暇を取得しやすいようなシステムを採用している経営体も出てきているようです。
体力面が心配。女性でもできますか?
これまでは除糞や給餌作業など、体力が必要な場面もありましたが、単純労働の機械化・効率化を推進している経営体もあり、実際に養豚業界で活躍している女性も多くいます。
未経験でも働けますか?
実務に関しては未経験からでも習得が可能です。実際に未経験から養豚業を始め、現場で活躍されている方も大勢いらっしゃいます。

漁業とは?日本は世界有数の漁業大国!仕事内容や種類について解説します!

漁業とは

概要(業種の基本情報)

日本は世界でも有数の魚介類消費国で、1人あたりの年間消費量はアメリカの2倍以上になるとも言われています。その魚介類を水揚げ(収穫)する職業が本項で紹介する漁業です。

日本で行われている漁業は「沿岸漁業」「沖合漁業」「遠洋漁業」に大別されますが、水揚げする魚によって漁法や操業期間は多岐にわたります。実情としては日本の漁業は沿岸漁業が中心となっていて、従事者ベースでも実に9割近くの人が沿岸漁業に携わっています。
漁業の収入源は魚介類の水揚げ量に左右されるため、しっかりと経験を積み、技術を養えば収入を増やすことも可能です。海外からの輸入品も増えていますが、国産の魚介類は根強い人気があり、日本の食卓を支える大事な産業といえるでしょう。

生産物例

日本は国土こそ狭いものの、独占的に漁業を行うことができる排他的経済水域は世界第6位の広さを誇ります。加えて太平洋側・日本海側共に暖流と寒流が流れているため、バリエーション豊かな魚介類が水揚げされます。

また、「大間のマグロ」や「関サバ」といった産地を冠した魚や、「初ガツオ」や「秋鮭」といった季節を冠した魚も多く親しまれています。

水揚げされた魚介類は一般的に、産地市場、消費地市場、小売店を経て、私たちの食卓に並びます。また、缶詰などの保存食品の原材料としても利用されます。

漁業の仕事

漁業の年間スケジュール(例)

■定置網漁(沿岸漁業)の場合
3月~11月 繁忙期
12月~2月 漁閑期

※季節に応じて複数の漁を組み合わせている場合が多い。

漁業の1日の仕事の流れ(例)

■定置網漁(沿岸漁業)の場合
04:00~05:00 出港、漁場へ
05:00~07:00 網の引き揚げ
07:00~11:00 帰港、魚の選別、清掃など
11:00~12:00 漁師仲間と食事
12:00~19:00 休憩・自由時間
19:00~04:00 就寝

■まき網漁(沿岸漁業)の場合
17:00~18:00 出港、漁場へ
18:00~05:00 投網と引き上げを繰り返す
05:00~06:00 帰港、魚の選別、清掃など
06:00~07:00 漁師仲間と食事
07:00~10:00 休憩・自由時間
10:00~17:00 就寝

漁業にはこんな仕事がある

仕事の種類

定置網漁(沿岸漁業)

沿岸付近の決まったポイントに網を設置して魚を獲る漁です。魚の習性や潮の流れを読んで網の中に呼び込む漁法のため、近海の魚を獲りつくしてしまうことはありません。そのため、環境保護の観点からも優れた漁法として評価が高まっています。

夜明け前から出港し、網の設置や引き揚げ、魚の選別、網の修理、船の清掃などを行います。仕事中は体力、集中力が要求されますが、仕事は午前中いっぱいで終わることが多いので、午後からはゆったりとくつろぐことができます。

まき網漁(沿岸漁業

アジ、サバ、イワシなど、群れを成して回遊する魚群を網で囲いこんで魚を獲る漁です。魚群を探す「探索船」、魚群を集めるために光を灯す「灯船」、魚を獲る「網船」、魚を運ぶ「運搬船」と、数隻のチーム編成での漁が一般的です。

夕方から出港し、夜間に1時間半程度の漁獲作業を複数回繰り返します。帰港するのは朝方で、港での作業を経て、業務は終了します。

カツオ一本釣り漁(沖合・遠洋漁業)

日本の近海では太平洋側の広い範囲に生息するカツオ。このカツオを豪快に釣り上げる漁法がカツオ一本釣り漁です。船上から生きたイワシを餌として撒き、更に放水することでイワシの群れがいるように見せかけます。こうしておびき寄せたカツオを釣り竿一本で釣り上げますが、一人前の技術が身に着くまでは数年はかかると言われています。沖合であれば数日間、遠洋であれば1~2ヶ月に及ぶ漁になります。

漁業の仕事のやりがい・働く魅力

海ではたらくという魅力

魚介類は毎日同じ場所にいるとは限らず、収穫量にバラつきが出ることもしばしばありますが、活躍している漁師の皆さんは自分の腕を信じて日夜奮闘しています。知識や経験、時には漁師としての「勘」を武器に、大自然を相手にすることに、大きなやりがいを感じることができるでしょう。

国民の食生活を支える仕事

日本人の食文化は多様化していますが、国産の魚介類は世代を問わず、多くの人に親しまれています。そんな魚介類を収穫する漁師の仕事は、国民の食生活を支えるだけでなく、美味しい食材を「食べる楽しみ」を届ける仕事と言えるでしょう。

自分の船を持つ夢

独立して自分の船を持つことは、多くの漁師の夢です。そのためには現場で経験を積んで技術や知識を習得したり、地域とのつながりを作ったりと、様々な困難がありますが、それらを乗り越えて独立を果たせば、自分の船を持って働くことができます。実力次第では高収入も見込むことができます。

まとめ

日本で行われている漁業は「沿岸漁業」「沖合漁業」「遠洋漁業」に大別されますが、水揚げする魚によって漁法や操業期間は多岐にわたります。漁業は危険を伴う職業であり、日本の伝統的な食生活を支える産業です。農業ジョブでは全国の漁業の求人募集を掲載しています。
漁業の求人一覧はこちら

漁業のQ&A

どんな人が向いていますか
体力が必要な作業が多く、昼夜逆転の生活になるケースも多いため、しっかりとモチベーションを保つことが重要です。何より「海」というフィールドで働くことに誇りを持てる人が向いていると言えます。
どんなキャリアが積めますか?
漁業の世界は実践あるのみ。漁の技術も魚介類の習性も、現場で学びながら経験を積んでいきます。また、船長や独立といったキャリアを視野に入れるのであれば、船舶免許や無線従事者免許などの資格取得も必要になります。
長期休暇はとれますか?
長期休暇がとれるかは漁の形態や年間スケジュールによります。地域によっては禁漁期間が設けられており、休暇に充てることもあるようです。
体力面が心配。女性でもできますか?
漁の種類にもよりますが、力仕事が占める割合が大きいため、体力が無いと厳しいでしょう。現場で活躍する漁師は男性が大半を占めますが、沿岸漁業で活躍する女性の漁師もいます。
未経験でも働けますか?
漁業の世界に飛び込む人は大部分が未経験からのスタートです。慣れるまでに多くの時間を必要としますが、高い志と覚悟があれば、きっとすぐに馴染めるでしょう。

施設野菜とは?出荷までの過程やスマート農業化する現場に迫る!

施設野菜とは

概要(業種の基本情報)

施設野菜とはビニールハウスやガラス温室などの施設を利用して栽培したものを言います。露地野菜との違いは、季節に関わらず1年を通して野菜を栽培できること、作業や生育状況が天候にあまり左右されない等が挙げられます。 施設栽培はもともとハウス内の気温を高め、露地栽培よりも早く野菜を生育・出荷させるために考え出された栽培方法です。しかし今では気温・地温・光量・土壌水分などの環境を人為的に調節し、周年的に品質の良い野菜を安定生産させることが一番の目的となっています。 施設栽培で作られる野菜で代表的なものはトマト、ナス、ピーマン、イチゴ、メロン、スイカ等が挙げられます。

流通

野菜の流通では8割以上を市場流通が占めますが、その割合は減少傾向にあります。近年では、スーパー等の小売店とあらかじめ量や品目・価格を決めて生産・出荷する「契約栽培」など、市場を通さず生産者と小売店が直接取引するケースが増えています。こうした直接取引では、出荷先や価格が決まっているため、安定した経営が可能となったり、中間業者を通さないため、市場流通に比べて高い利益率で販売ができるといったメリットがあります。また、施設野菜は年間を通して一定の収穫量を見込める事が多いので、独自にジュースなどの加工品を製造、販売し販路の拡大や収入を伸ばしている農園も増えています。

施設野菜の仕事

施設野菜の年間スケジュール(例)

《イチゴ》
6月~7月 育苗
8月~9月 植え付け
10月~11月 電照・加温・摘果などの一般管理
12月~6月 収穫

《トマト》
7月~8月 播種
8月~9月 育苗
9月~10月 植え付け
11月~12月 芽かき、誘引、適心、摘果などの一般管理
12月~6月 収穫

施設野菜の1日の仕事の流れ(例)

05:30~06:00 起床
06:00~06:45 朝食、支度
06:45~07:30 出勤
07:30~08:50 朝礼、業務打合せ、作業準備
08:50~12:00 農作業
12:00~13:00 昼食
13:00~17:30 農作業、選別、出荷、販売、その他付帯作業(小休憩あり)
17:30~18:00 夕礼、片づけ、退勤
18:00~21:00 夕食など
21:00~22:00 入浴
22:00~05:30 就寝

施設野菜にはこんな仕事がある

仕事の種類

施設野菜の仕事のひとつ。芽かき

芽かき

養分の奪い合いを防いだり、植物の風通しをよくするために行うのが芽かきです。葉の付け根にある芽「側芽(えき芽)」を摘み取ります。

施設野菜を

誘引

枝やツルを支柱に結び付けて形を整えたり、ツルを成長させたい方向へ導く作業です。

温度管理

野菜の生育時期に合わせた施設内の温度管理も重要です。野菜ごとに好適な温度保つため、高温期には冷却が、低温期には加温が必要となります。

電照

イチゴの栽培では夜間に電灯をつけて栽培する「電照栽培」が行われます。日中以外も光に当てる事で、花芽分化や開花の時期を調節し生育・出荷を早めることができます。

施設野菜の仕事のやりがい・働く魅力

高度な栽培技術を学ぶことができる

施設栽培は温度・湿度等の生育状況をコントロールすることができるため、収集したデータを活かすIT化が進んでいたり、高付加価値の野菜を栽培する技術も確立されつつあります。近年では異業種から農業への参入も多く、今後ますます発展が期待される分野です。

6次産業化が進んでいる

施設栽培の場合は通年で安定した生産が可能なことから、栽培・加工・販売までを一貫して行う6次産業化の取り組みが進んでいます。加工品の企画や販売など、生産だけにとどまらず様々な仕事を経験するチャンスがあります。

AIを活用した最新の施設野菜とは!?

施設野菜栽培には長年の経験と知識に基づいた温度管理や湿度管理が必要になっていきます。このハードルがかなり高いのが施設野菜だったのですが、近年では最新のモニタリング技術を活用してこれらを管理する技術が実用化されてきています。スマート農業といわれるこの分野は令和の農業のトレンド筆頭と言えるでしょう。

まとめ

施設野菜は温室やビニールハウスなどの施設内で栽培される野菜のことを指します。そのため繊細な温度管理などが必要になり、知識や経験が要求されます。近年ではIoTを導入しスマート農業化しこのハードルを解消しつつあります。
施設野菜の求人一覧はこちら

施設野菜のQ&A

施設野菜とは?
施設野菜とは、温室やビニールハウスなどの施設内で栽培される野菜のことを指します。施設内での栽培により、天候や気温の影響を受けにくく、安定した収量と品質の野菜を生産することが可能です。施設野菜の代表例には、トマト、キュウリ、ピーマン、レタスなどがあります。施設栽培は、温度、湿度、光量、水分などの環境をコントロールできるため、通年での栽培や高品質な野菜の生産が可能です。
どんな人が向いていますか
施設内の管理が重要になるため、環境の変化に敏感に気付ける人が向いています。また、施設野菜の栽培では細かい作業も多いので、手先の器用な人も向いています。
どんなキャリアが積めますか?
まずは生産する野菜の栽培技術を一通り覚えるのが基本です。ノウハウを身につけてきたら自分なりの栽培方法を試し、より品質の良い野菜を栽培する事も可能です。最近では自治体で新規就農を支援する取り組みも活発に行われているので、資金のかかる施設栽培での独立のハードルも下がっています。農業法人に就職した場合は、ある程度のキャリアを身につけた後、工場長や管理者へのステップアップも可能ですし、フランチャイズ農場を展開している法人であればそこから独立というステップもあります。
長期休暇はとれますか?
1年を通して作業がある事が多いので、従業員同士で交代しながら長期休暇をとる農園もあります。
体力面が心配。女性でもできますか?
施設栽培は比較的力仕事も少ないと言われており、女性が多く活躍しています。
未経験でも働けますか?
仕事のやり方・技術を一から教えてくれる農園がほとんどですので、未経験でも問題ありません。むしろ「自社の農園の働き方や栽培技術をまっさらな状態から学んでほしいので、未経験の方が良い」という事業主も多くいるのでそれほど心配はしなくても良いでしょう。加工品の生産・販売には、新しいアイデアが必要となりますので、消費者目線に一番近い農業未経験者の意見も、農園にとっては貴重な財産となります。

稲作とは?お米が食卓に届くまでの過程について詳しく解説します!

稲作とは

概要(業種の基本情報)

日本人の主食となるコメ。このコメを実らせるイネを栽培することを稲作と言います。
日本の稲作は田んぼに水を張り、苗を植えて育てる「水田稲作」がほとんどですが、「陸稲」と言って畑で育つイネも存在します。
稲作といえば「田植え」や「稲刈り」といった作業のイメージが先行しがちですが、美味しいコメづくりのためには、苗づくりや水田・稲穂の管理など、季節や天候に合わせた細やかなケアが要求されます。

生産物例

日本で栽培されているコメの品種は年間300前後で推移しています。流通量の多い品種としては「コシヒカリ」や「ひとめぼれ」などが挙げられます。また、コメは農作物の中でも品種改良が盛んに行われており、毎年様々な「新種米」が新たに市場に出回ります。
コメの流通制度は時代を追うごとに変化しており、現在ではコメの流通は基本的に自由化されています。生産者が独自ブランドを確立するなど、インターネットを通じた販売方法も増えてきています。

稲作の年間スケジュール(例)

3月 苗づくり
4月 育苗、田おこし
5月 田植え
6月~7月 水田・稲穂の管理
8月~9月 収穫
10月~3月 土づくり

稲作の1日の仕事の流れ(例)

05:00~06:00 起床・準備
06:00~08:00 農作業
08:00~09:00 朝食休憩
09:00~12:00 農作業(収穫)
12:00~13:00 昼食休憩
13:00~15:30 農作業(出荷の準備)
15:30~16:00 小休憩(お茶・おやつなど)
16:00~18:00 農作業
18:00~22:00 夕食・就寝

一日の作業の内容は、時期によって大きく異なります。土づくりをする時期であれば畑や田んぼに肥料をまきますし、植えつけの時期には苗を植えます。収穫の時期には一日中収穫をして出荷の準備をします。

稲作にはこんな仕事がある

仕事の種類

稲作の苗づくり

苗づくり

美味しいコメを作るには、丈夫で健康な苗を育てる必要があります。
選別・消毒を行った後に水分を吸収させた種子を、土を敷いた専用の箱にまいて苗を育てます。苗を育てる段階では乾燥度合いに気を配りながら、水やりを行います。田植えのできる苗に育つまで、およそ1ヶ月ほどの時間を要するので、田植えの時期から逆算して準備を行う必要があります。

稲作の田植え

田植え

田んぼを耕し、代かき(しろかき)と呼ばれる整地作業を行った後に、苗づくりで育てた苗を水田に植え付けます。田植えの際は、植える株ごとの本数、深さ、間隔に注意しなければいけませんが、近年は田植え機の普及によって精度向上、時間短縮が進んでいます。

稲作での水田管理

水田の管理

田植え後は苗の発育状況に応じた水田の管理を行います。田植えの直後、新しい根が根付くまでは苗を守るために水田の水を深めにします。根が根付いてからは苗の発育を促すために、気候や気温に合わせてこまめに水の深さを調整します。また、土の中のガスを抜くために「中干し」といって水田の水を抜いて水田全体を乾かしたりもします。

稲作での稲刈り

稲刈り

コンバインでイネを刈り取り、穂からもみを取ります。穂が出てから収穫までの日数は6月に田植えをした場合、コシヒカリで35日~37日程度です。刈り遅れると、コメが割れたり色つやが悪くなってしまうため、稲刈りについても時期の選定が重要になります。

稲作の仕事のやりがい・働く魅力

稲作は日本の主食を作る農業

日本人の主食を作る誇り

収穫までの道のりは決して平坦なものではありませんが、「日本人の主食を生産する」ことは、多くの稲作農家にとっての誇りです。丹念に育てたコメが高く評価された時は、何事にも代えがたい喜びを感じることができます。

稲作では長年の勘が活きる!

試される農家としての「勘」

野菜のハウス栽培などとは異なり、天候に直接影響を受ける稲作は、自然との戦いと言っても過言ではありません。冷夏の年もあれば猛暑の年もあり、稲穂が育つシーズンに台風が発生することもあります。そうした様々な状況下で、常に適切な判断や対応が求められます。大変でもありますが、自然を相手にするという、農業の一番の醍醐味が感じられる仕事とも言えるでしょう。経験を積めば天候との付き合い方も理解できるようになり、農業の「勘」が鍛えられるはずです。

水田の役割

水田はお米を生産する場所であるだけでなくその他にも大切な役割を担っています。水田は『ダム』としての役割を持ち一時的に水を蓄えることによって洪水や土砂崩れなどを防ぎます。また、田んぼは天然のろ過装置でもあり地下に地下に落ちるときに水をろ過します。

田んぼには豊かな生態系があり日本の自然にはなくてはならない存在でもあります。

まとめ

稲作は稲を生産して食卓にお米を届けるのが仕事です。その過程には苗作りから田植え、水田の管理、稲刈りと通年で多岐にわたります。また、お米が育つ田んぼは近隣の自然を守る役割も果たしています。稲作は日本を日本たらしめる重要な仕事であるといえるでしょう。
稲作の求人一覧はこちら

稲作のQ&A

稲作とは?
稲作は稲を生産して食卓にお米を届けるのが仕事です。その過程には苗作りから田植え、水田の管理、稲刈りと通年で多岐にわたります。
どんな人が向いていますか
年間を通じて気候・気温を見極めながら作業を行う必要がありますので、計画性を持って行動するだけでなく、臨機応変に対応する能力が求められます。
どんなキャリアが積めますか?
未経験の場合、農業法人に就職するなどし、現場で大まかな年間スケジュールとそれに対応した作業を覚えることから始めることが一般的です。その後のキャリアとしては、法人内で経験を積み、現場の管理者や経営幹部など、法人内でキャリアアップするという道もあれば、独立するというパターンもあります。独立の際には農地や販路の確保など、地域とのつながりが重要となります。そのため、独立を見越して法人に就職する際は、将来的に独立したい土地の法人に就職することが望ましいでしょう。
長期休暇はとれますか?
稲刈り後は田んぼの土のケアが主な作業となりますので、地域や規模にもよりますが、稲作農家では冬の間は比較的長期休暇を取りやすい傾向にあるようです。
体力面が心配。女性でもできますか?
稲作に関わる仕事は近年機械化が進んでおり、体力的な問題は比較的少なくなってきています。実際、稲作の現場で活躍している女性も増えています。
未経験でも働けますか?
稲作に限らず、農業は未経験から始められる方も非常に多いです。法人等への就職の際も、経験の有無を問わず募集を行っているケースがほとんどになります。

畑作とは?育てる作物やその特徴について解説します!

畑作とは

概要(業種の基本情報)

畑で農作物を栽培することを畑作と呼びます。ここでは比較的広大な農地で栽培される穀類、豆類、イモ類について紹介します。
畑作では栽培する作物に合わせて、土壌養分や畑の形状などを適切に調整します。また、連作障害(同じ作物を作り続けることで起こる生育不良) を避けるために、一定期間に数種類の作物を決まった順序で栽培する「輪作」が実施されることもあります。輪作の他にも間作(異なる作物を一定期間、同時栽培すること)や混作(異なる作物を同一期間に同時栽培すること)といった土地利用技術も確立されており、長期的な視点で畑と上手に付き合っていく必要があります。
畑作に関わる作業は農業機械の普及により効率化が進んでおり、ダイナミックな農業を行うことができます。

生産物例

穀類は麦類(コムギ、オオムギなど)に加え、トウモロコシやソバなどの雑穀も含まれます。豆類はアズキやダイズ、イモ類はジャガイモやサツマイモが代表的な作物です。これらの作物は素材としても加工品としても流通しており、私達が普段食べる食品の中にも穀類、豆類、イモ類の加工品を多く見ることができます。加工品として提供されるものは収穫後に食品メーカーに卸されるケースが多くなります。

畑作の年間スケジュール(例)大豆の場合
6月 土づくり・整地
7月 種まき
8月 中耕・培土
9月 害虫防除
11月 収穫

小麦の場合
10月~11月 土づくり・整地
11月~12月 種まき
12月~2月 踏圧(麦踏み)
2月 追肥
6月 収穫

ジャガイモ(春作)の場合
2~3月 種まき
3~5月 追肥
6~7月 収穫

ジャガイモ(秋作)の場合
8~9月 種まき
10月 追肥
11~3月 収穫

畑作の1日の仕事の流れ(例)

栽培する作物にもよりますが、基本的には畑での作業が主になりますので、季節に応じて、日が出ている時間帯に作業を行います。

07:00~08:00 起床・準備
08:00~12:00 ほ場管理・収穫
12:00~13:00 休憩
13:00~18:00 ほ場管理・収穫
18:00~19:00 同僚と夕食
19:00~23:00 自由時間・就寝

畑作にはこんな仕事がある

仕事の種類

畑の整備

栽培する作物に適した土壌となるように畑の整備を行います。畑を耕し、肥料や石灰を撒いて養分やpHの調整を行い、水はけを調整するために畝(うね)を整えたりします。

麦踏み(麦類)

麦類の栽培で特徴的な作業が「麦踏み」です。冬期に霜柱等で小麦が浮き上がってしまうのを防ぐために、根が抜けないようにストレスをかけます。昔は人が一列に並んで行うなど、人力で行っていましたが、現在では機械化が進み、効率化がなされています。

収穫

収穫作業は機械化されており、「コンバイン」や「ハーベスター」などの、収穫用の農業機械を用いて行います。収穫後の作業負荷まで軽減する機能を実装しているものも多く、例えばジャガイモを収穫する「ポテトハーベスター」は土や葉を分離したり、サイズによる選定まで行うことができます。

畑作の仕事のやりがい・働く魅力

土とじっくり向き合うことができる

作物は時期が来ると収穫されますが、土はその場に残ります。継続して安定した収穫を得るためには、長期的な視点で土の品質を保つことが重要です。様々な作物を育てる中で「土」と向き合うことは、畑作を行う上で非常に重要な仕事であると同時に、大きな醍醐味です。

大自然の中での農業

畑作は広大な農地で作業することが多く、大自然の中で農業を行うことができます。また規模も大きくなるため、栽培技術以外にも農業機械の操作方法や輪作などの農業技術をしっかり身につけることができます。

まとめ

畑作で育成される穀物は世界的に見ても消費量の多い穀物ばかりであり、食生活にはなくてはならない農業です。土地と向き合うことが最重要事項であり、栽培サイクルや肥料を考えるプロの仕事です。
畑作の求人一覧はこちら

畑作のQ&A

畑作とは?
畑作とは、地上部の植物を栽培する農業の一形態であり、土地を耕して種をまき、植物を育てることを指します。野菜、穀物、果物などさまざまな作物が畑で栽培されます。畑作では、土壌管理、灌漑、除草、収穫、およびその他の作業が行われます。適切な管理が行われると、豊かな収穫を得ることができます。
どんな人が向いていますか
栽培技術や農業技術を着実に身につけたい方や、それらをもとにキャリアアップや独立就農を考えている方におススメです。
どんなキャリアが積めますか?
概要で紹介した「輪作」は土壌の栄養バランスを整えるため、数年スパンのサイクルになることもあります。栽培体系を理解するには時間もかかりますが、地道にステップアップすることで、農場全体を管理する役職へ就くことも可能になります。
長期休暇はとれますか?
栽培している作物にもよりますが、連作障害を避けるために意図的に休耕期間を設ける場合もあり、長期休暇をとれる農場もあるようです。
体力面が心配。女性でもできますか?
畑作の作業は機械化が進んでいますので、女性の方でも心配ありません。
未経験でも働けますか?
未経験からのスタートでも問題ありません。農場によって栽培する作物や畑の管理手法も異なりますので、どのような知識を身につけたいかを考えて就農先を選定するとよいでしょう。

酪農とは?気になる仕事内容や求人に情報について解説します!

酪農とは

概要(業種の基本情報)

乳や肉などを生産するために動物を飼育することを畜産といい、その中でも、牛や山羊などを飼育し、乳や乳製品を生産する畜産のことを酪農といいます。日本国内では主に、牛を飼って牛乳を生産する酪農が盛んに行われています。 一口に酪農といっても、数十頭程度の牛を家族で飼う個人牧場から、数千頭の牛を飼う法人牧場まで、経営規模は大小さまざまです。近年では牛乳を生産するだけでなく、生産した牛乳を使ってチーズやバター、アイスクリームなどの乳製品を加工、販売したり、観光牧場としてお客さんを呼び込んだりするような「農業の6次産業化」に取り組む牧場も増えてきています。

生産物例

酪農で生産された牛乳はそのまま飲用には販売されるほか、チーズやヨーグルト等、用途に応じて様々な商品に加工・販売されます。近年では、酪農牧場が自社で牛乳を加工して乳製品を製造・販売したり、ソフトクリームやチーズなどの加工品を牧場内のカフェレストランなどで販売したりする事例も増えてきています。こうした、生産(一次産業)、加工(二次産業)、流通・販売(三次産業)を組み合わせた経営の多角化は「6次産業化」と呼ばれ、新たな農業経営の形態として注目されています。

酪農の仕事

酪農の年間スケジュール(例)

酪農の仕事の基本は毎日の搾乳と牛の世話です。一般的な牧場では、「搾乳」、「牛舎の清掃」、「餌やり」、「仔牛の哺乳・育成」を毎日行います。動物相手の酪農では季節、天候に関係なく365日仕事を行う必要がありますので、休日などはシフト制の勤務により交代で取得するケースが多くなっています。北海道などの牧草地を有する牧場では、春~夏に自家生産している牧草の収穫の仕事が入り、この期間は忙しくなります。また観光牧場や加工品の販売店などを併設している牧場などでは、それらの関連業務が加わることがあります。

酪農の1日の仕事の流れ(例)

酪農牧場の一日は、早朝から始まります。牛たちが健康で快適に過ごせるよう牛舎の清掃を行い、餌をやります。多くの酪農牧場では1日2回搾乳を行っており、1回目の搾乳を朝4~5時頃から、2回目の搾乳を夕方4~5時頃から行います。生き物相手の仕事なので、急なお産や病気などへの対応が求められることもあります。

酪農にはこんな仕事がある

仕事の種類

酪農の搾乳

搾乳

搾乳とは文字通り牛の乳を搾ることで、酪農の中でも最も基本的かつ重要な仕事のひとつです。一般的な酪農牧場では、朝と夕の2回搾乳を行うところが多く、搾乳の方式としては、一頭一頭繋がれた牛のもとで行う「パイプライン方式」、複数頭の牛を搾乳室(パーラー)に集約して効率的に搾乳する「ミルキングパーラー方式」のいずれかが主流です。パイプライン方式は数十頭程度の牛を繋いで飼う「つなぎ牛舎」で主に導入され、牛一頭一頭の健康状態をしっかり観察できるといった長所がある一方、腰をかがめての作業や搾乳機械の移動など、人的負担が大きいといった短所もあります。これに対し、ミルキングパーラー方式は、数百頭~数千頭を飼養する中~大規模牧場で多く導入され、多頭数を効率的に搾乳できたり、機械化・自動化などにより人的負担が軽減されたりなどの長所があります。また、近年では技術革新により設備のハイテク・IT化が進んでおり、全自動で牛の搾乳を行うことができる「ロボット搾乳方式」のような最先端の機器を取り入れる牧場も出てきています。

牛舎の清掃、餌やり

牛舎の清掃・餌やり

酪農では、牛たちがストレスなく健康に過ごすことができる環境を作ってあげることが大切です。そのため、毎日の牛舎の清掃は念入りに行います。また、良質な乳をたくさん出してもらうため、毎日の餌やりも重要な仕事です。

牧草収穫も酪農の仕事の一つ

牧草収穫

北海道などの牧草地を有する牧場では、春〜夏の時期に牧草の収穫の仕事があります。トラクターなどの大型機械を使った、まさに「これぞ農業」といったダイナミックな作業になります。牧場によっては、こうした大型機械の免許取得から操作方法の指導まで行ってくれる所もあります。

酪農の仕事のやりがい・働く魅力

酪農の仕事のやりがい、魅力

受け入れ体制がしっかり整えられている企業が多い

酪農牧場では、お産や病気などに対応したりするため、住居を牧場に併設させる場合が多くあります。 そのため、従業員用の住宅も完備しているところが多く、独身寮や家族寮を揃えている牧場も少なくありません。また、外出用として車を貸与してもらえるなど、牧場によっていろいろな待遇を用意しています。

酪農は自然を相手にする仕事

自然の中で動物を相手に仕事ができる

牧場での仕事は朝が早く、肉体労働も大変ですが、それ以上にやりがいや心の充実感を味わうことができます。また、牛以外にも羊や豚などいろいろな動物を飼っている牧場も多く、大自然の中でいろいろな動物と触れ合いながら仕事ができるので、「動物が好き」という方にはもってこいの職場です。

酪農の後継者募集

後継者候補を募集している牧場もある

独立就農を目指す方が増えていますが、酪農の場合、搾乳をするための設備などを整える費用がかかるため、独立はとても困難です。一方で、牧場主の高齢化や後継者の不在などから後継者候補を求める牧場も増えてきています。将来独立を目指す方は、そうした牧場を選んで就農されることが独立への近道になります。

酪農家を支える酪農ヘルパーとは?

酪農家は毎日付きっ切りで牛の世話をする必要があるため休みが取れません。そのため酪農家が休みを取得する際、業務の代行を『酪農ヘルパー』に依頼します。酪農へルパーとは酪農家が休暇や病気、家庭の事情などで牛の世話をすることができない場合に、代わりにその業務を行う専門職です。

農業ジョブでは近年、需要が高まっている酪農ヘルパーについて解説した記事も掲載しています。

まとめ

酪農は牛や山羊などを飼育し、乳や乳製品を生産する畜産のことを言います。一日二回の搾乳がメインの生産業務であり、多くの牧場では半自動化されています。乳牛の健康管理はもちろん知識と経験が必要になってきます。酪農ヘルパー等ライフワークバランスを充実させるサービスも相まって新規就農にオススメできる業種です。
酪農の求人一覧はこちら

酪農のQ&A

酪農とは?
乳や肉などを生産するために動物を飼育することを畜産といい、その中でも、牛や山羊などを飼育し、乳や乳製品を生産する畜産のことを酪農といいます。日本国内では主に、牛を飼って牛乳を生産する酪農が盛んに行われています。
どんな人が向いていますか
搾乳や牛舎の清掃など、毎日同じ仕事をしっかりこなすことが必要ですので、コツコツと努力を積み重ねることができる方や、根気のある方には向いています。また、牛を飼う酪農は動物を相手にする仕事ですので、「動物が好き」という方にも向いている仕事です。
長期休暇はとれますか?
酪農牧場の仕事そのものには365日休みがありませんので、事業体としてどのような勤務形態、休日体制をとっているかによってケースバイケースですが、規模が大きく従業員の多い事業体では比較的長期の休暇が取りやすいことがあります。また、「酪農ヘルパー」と呼ばれる派遣型の酪農スタッフとして、派遣事業体のスタッフとして働く場合には、比較的休みに融通がきくケースがあります。
体力面が心配。女性でもできますか?
搾乳用設備のミルキングパーラーの普及など、酪農は機械化、省力化が進んでいるため、体力の心配なく働ける牧場が多くあります。動物を相手にした仕事では、女性ならではのきめ細かな気配りが活かされることもあり、酪農の現場では多くの女性が活躍しています。
未経験でも働けますか?
酪農牧場に就職する方の多くが未経験の方です。酪農に限らず、農業は未経験からスタートされる方が多いので、経験の有無については心配ありません。
大きい牧場と小さい牧場。働く上での違いはなんですか?
酪農牧場の規模は、一般的には飼っている牛の頭数で比較されます。比較的小規模と言われる牧場は、数十頭~百頭前後の牛を主に家族経営で飼養しています。こうした小規模牧場では、「つなぎ牛舎」と呼ばれる、牛一頭一頭を繋いで飼うスタイルの牛舎で牛を飼っていたり、家族のみ、または家族と1~2名ほどのスタッフで運営していることが多く、牛一頭一頭をしっかり見る力が身に付いたり、酪農の基本的な仕事を全般的に学べたりします。未経験者が酪農を学ぶ環境として適している一方、人手が少ないため、長期の休みなどは融通が利きにくい場合があります。一方、数百頭~数千頭の牛を飼う大規模牧場では、法人形態をとっている事業体が多く、雇用条件や福利厚生が整っていたり、業務の機械化や効率化によって負担の少ない作業環境が整備されていたりといったメリットがありますが、作業の分担化によって、日々同じ業務をこなすことが多くなるというケースもあります。もちろん、規模以外にも様々な経営体の特徴がありますので、まずはいろんな牧場の求人をチェックしてみることをお勧めします。